脳の科学　23/12　12月号

本特集では、神経解剖学、電気生理学、分子生物学、情報工学などのさまざまな観点から、「大脳皮質―大脳基底核ループ」の構造と機能を多角的に解析し、その運動制御システムとしての役割に迫りたいと考える。われわれがめざす「大脳皮質―大脳基底核関連」のダイナミクスの解明は、謎に満ちた大脳基底核の機能を正しく理解することによって、パーキンソン病をはじめとする多くの運動性疾患の病態生理や発症機構の本質を捉えることができるだけでなく、それらの疾患に対するより効果的な治療法の開発にも貢献できるであろう。