本書は、近代standardの提示を目標とした教科書である。言外にその厳守を求めているが、同時に個人的な判断や思惑による突出した行動を規制している。したがって、基本を知る、理念を構築する、自身の役割を完成させる、というステップを踏んでいただくよう希望しておく。執筆陣は、体験を持ち、研究を重ねた者たちで、苦渋も、悔悟も、また達成感、満足感も存分に味わっている。これを参照し、技能とすることは、現代医療者としてのminimumu_requirementである。医療組織としても同様で、災害マニュアルをもたない組織は評価を低くする。(「序」より)