心疾患の治療・診断は目覚しい発展をとげ、侵襲が可能な年齢層は大きく広がりました。例えば、20年前には65歳以上の患者に対する冠動脈造影検査は禁忌だと考えられていましたが、近頃は80歳を過ぎた高齢者に対してもコンディションが良好であればカテーテル検査はもちろんのこと、心臓手術も積極的に行われるようになっています。また一方で、先天性心疾患患者における外科治療の成績も向上しており、術後小児の90%は健常児と変わらない生活がおくれるようになってきました。このような現状を受け、本特集では心疾患の「高齢者」と「小児」