本特集では、まず現在のわが国の胆石症の現状を明らかにし、最も頻度の高い胆嚢結石の治療法とその成績が示されている。現在胆石症の診断はまず外来でエコーによって最も容易に診断されているが、その時肝内および総胆管の形状の把握が欠かせない。さらに胆嚢癌をはじめ、胆嚢壁の病変についても詳細な所見の把握が必要である。また膵炎や黄疸の既往のある場合にはMRCPによる合流異常の検索も必要であり、診断面ではこのように胆石関連病変に対するdecision treeによる診断が不可欠となっている。また治療面では胆石によってもたらされた種々の病態や合併病変の併存への対処の選択が急務となる。そこで、現在の胆石症によってもたらされる病態に対する治療についても専門領域の方々に失費恵右を依頼した。(「編集後記」より)