画像診断、特にMRIの普及に伴い、脊柱管内嚢腫様病変の発見、診療の機会、その報告が増加している。なかにはMRI検佐により偶然見つかった無症状で脊椎破壊のない脊柱管内嚢腫様病変に手術治療がなされた報告もある病理学的には神経組織(髄膜)由来と他の脊柱構成組織(椎間板、関節包、靭帯)由来に大別されるが、病態はさまざまで関連用語にも混乱がみられる。また、治療法選択に関しても議論の多いところである。本特集ではこれらの両者を取り上げた。読者諸兄の知識の整理、診療の指針に利するものがあれば幸いである。(「特集にあたって」より)