社長が新しいトレンド(時代の流れ)をよく読み、従来の延長線の上に未来はないとの決心のもと、創造力を発揮し戦略を策定する。そして策定された戦略の進捗を具体的に測定評価できる管理の仕組みを持つこのことが経営の不変の原則であると考えています。この原則を遂行し成功に導くために最も重要なことは、「顧客(市場)は何を望んでいるのか」を考え、自分の経営に繰り返し問いかける姿勢が、経営者には不可欠です。わたしは、経営者たるもの寝ても覚めても「顧客が何を望んでいるか」を考え、二十四時間自社の経営に思いを馳せるべきであると考えています。経営者が自分の一生をかけて築いてきた事業を成功させ社会に貢献するためにそれは当たり前のことです。一方、医薬分業の根本的意義が問われる時代になってきています。このことは生き残りに向けて医薬分業の意義を患者・顧客に伝え、地域住民にとって必要な薬局になることが求められています。そのための方策の一つがPS(患者満足)・CS(顧客満足)経営です。本書にはPS・CS経営の実践を一次的なものとするのではなく経営体質の改善に結び付け、「考える組織」として昇華することを目的として編纂しました。(「はじめに」より)