本書では、目的を達成させる全体的方法を戦略、個々の方法の立案と進め方を戦術、そして個々の方法そのものを技術とし、戦略的方法をアプローチ、戦術的方法を実践アプローチと呼称し、第一章で統括アプローチと実践アプローチの考え方と具体的実践方法を例示し、解説します。本書が単に専門書といわず、専門職のための専門書としているのは、この第一章で自立した専門職の育成をねらっているためです。方法論としての戦略をプログラムの立案法として著した本は、少なくともわが国で書かれた作業療法専門書の中にはないものと思われます。