目次
- 生命倫理学の基礎
―目次―
第1章 倫理学の地形図
●道徳をめぐる討議のさまざまなレベル
●生命倫理学の十全な理論
第2章 ヒポクラテスの誓いとそれに対する異議申し立て 歴史素描
●ヒポクラテス的伝統
●ヒポクラテス的伝統の崩壊
第3章 死の定義・人工妊娠中絶・動物の福利 道徳上の資格の基盤
●人格・ヒト・個人 道徳上の資格についてのことば
●死を定義すること
●人工妊娠中絶
●ヒト以外の動物の道徳的地位
第4章 患者のためになることをすべし、患者を害するなかれ
という原理に潜む諸問題
●ためになる(益)とはどういうことか
●益と害とのバランスをとるやり方
●医療におけるパターナリズムの問題
第5章 人格尊重の倫理学 嘘をつき、だまし、約束を破ることを
医師が道徳的とみなしてきた理由
●忠誠を尽くせという原理
●自律を尊重せよという原理とインフォームド・コンセントの教説
●真実を語れという原理 嘘をつくことと真実を語る義務
第6章 殺すなかれという原理
●積極的に殺すこと 対 死ぬにまかせること
●やめること 対 始めないこと
●直接的に殺すことと、間接的に殺すことの区別
●通常の手段と通常でない手段という区別
第7章 死と死にゆくひと 判断能力のない患者
●かつて判断能力があった患者
●以前から判断能力のない患者で、家族あるいは他の先在する
代理人がいない場合いくつかの原理
●以前から判断能力のない患者で、家族の代理人がいる場合
第8章 医療のための社会倫理学 資源の配分、臓器移植、
ヒトを被験者とする研究
●医療のための社会倫理が必要である
●医療資源の配分
●臨床医が配分決定に果たす役割
●臓器移植
●ヒトを被験者とする研究
第9章 生命の人為的コントロール 遺伝学、生殖技術、ヒトの本性の変容
●被造物としての人間、創造主としての人間
●遺伝学とヒトの生殖のコントロール
第10章 諸原理間の葛藤の解決
●義務のさまざまな概念
●葛藤を解決する諸理論
●諸原理を諸規則に翻訳する
●結論
第11章 生命倫理学における徳
●徳のリスト
●徳をめぐる問題
●結論
付録
ヒポクラテスの誓い
アメリカ医師会の医療倫理の原理(2001年)
日本医師会「医の倫理綱領」