図説 分子病態学 3版
商品紹介
本書は，分子病態学に必要な知識を一冊に網羅し，なるべくわかりやすく解説した教科書である．分子病態学とは，疾患を遺伝子と蛋白質の分子レベルで解明し，病態の理解と診断，治療に貢献することを目的とした医学の新しい枠組みである．この一冊で分子病態学の概念を理解させるために，総論では分子病態学の基本的な概念，用語，器具，手技を平易に解説し，各論では各分野の代表的な疾患や特色のある疾患の分子機構を取り上げた．3版では，ゲノム時代にふさわしい新しい展開を取り入れるなど，学問の進歩にあわせて改訂を図るとともに，より簡潔でわかりやすいテキストをめざした．
目次
- 図説 分子病態学 3版
―目次―
I．分子病態学の新しい展開
1．ゲノム時代の分子病態学
2．ゲノミクスと分子病態学
3．プロテオミクスと病態解析
II．分子病態学の基礎知識
1．遺伝子の構造と発現調節機構
2．蛋白質の合成と輸送機構
3．細胞の構造と分裂周期
4．蛋白質の構造と機能の関係
5．細胞内シグナル伝達機構
6．細胞の増殖・分化と再生医学
7．老化の分子生物学
8．アポトーシスと疾患
9．生体防御機構
a．免疫応答の分子機構
b．炎症の分子機構
c．補体系の分子機構
10．遺伝子病の概念と分子機構
11．遺伝子変異の機構
12．遺伝子修復機構とその異常
13．遺伝子治療
III．疾患の分子病態学的解析法
1．遺伝子解析に用いる酵素とベクター
a．酵素
b．ベクター
2．ブロッティング法
3．遺伝子クローニングと塩基配列決定法
4．遺伝子の発現調節機構の解析
5．人工的遺伝子変異導入と発現解析
6．トランスジェニック動物とジーンターゲッティング
7．病因遺伝子の解析
a．遺伝子マッピング
b．ポジショナルクローニングとファンクショナルクローニング
c．遺伝子診断とゲノムタイピング法
8．DNA多型による遺伝子病の解析
9．遺伝子多型の統計学的解析法
IV．疾患の分子病態学
A．悪性腫瘍
1．癌遺伝子
2．癌抑制遺伝子
3．多段階発癌: 大腸癌
4．癌転移の分子機構
5．白血病
B．止血異常・血栓症
1．血小板の異常
2．von Willebrand病，血栓性血小板減少性紫斑病
3．血液凝固の異常
4．血液凝固制御系の異常: アンチトロンビン欠損症，プロテインC欠損症，プロテインS欠損症，APCレジスタンス
5．線溶系の異常
C．脂質代謝異常と動脈硬化
1．肥満
2．高脂血症
3．動脈硬化症
D．循環器疾患
1．循環器疾患
E．糖尿病 299
1．IDDMとNIDDM
2．インスリンとインスリン受容体の異常
F．内分泌疾患
1．ステロイドホルモンの産生異常症と作用発現異常症
2．小人症
3．甲状腺ホルモン受容体異常症
G．呼吸器・消化器疾患
1．嚢胞性線維症
H．筋神経疾患
1．筋神経疾患と三塩基反復配列
2．進行性筋ジストロフィー
3．ミトコンドリア脳筋症
I．脳神経疾患
1．Alzheimer病
2．Parkinson病
3．アミロイドーシス
4．プリオン病
J．精神病
1．統合失調症，双極性気分障害
K．視覚異常症
1．視覚異常症
M．代謝異常症
1．核酸代謝異常
2．アミノ酸代謝異常
N．免疫疾患
1．アレルギー反応と疾患
2．自己免疫疾患（膠原病）
3．AIDS
O．感染症
1．ウイルス肝炎
2．MRSA
V．疾患の原因遺伝子の染色体地図
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