創薬をキーワードにした本はたくさんあるが、本書は、論理的創薬法に関する初めての体系的な解説書である。論理的創薬は、今までに無い考え方からアプローチしようとしており、その基本的立場は、構造生物学によっている。すでに、論理的創薬の考え方によって、抗インフルエンザ薬のタミフル、抗エイズ薬である各種酵素阻害剤、抗がん剤のイレッサ等が生まれている。論理的創薬の目指すところは、がん、神経変性疾患、糖尿病、循環器疾患、膠原病、老化等を含む内科疾患全カテゴリー約1000を対象にした、戦略的かつ網羅的な創薬である。