本書において著者は,メニンガー・クリニックの外来部門で積んだ臨床経験を生かし,学派の違いを乗り越えた力動的理解と実証的研究を結びつけた統合的且つ効果的アプローチを提示する。それは,あらゆる学派のセラピーにふさわしいケースフォーミュレーションの必要性を説き,初回面接でのセラピストと患者の相互作用を重視したものである。全編にわたって,理論および実証的研究知見,セラピー技法についてのあらゆる情報が盛り込まれ,すべてのセラピストにとって心理療法実践における計画立案のための最高のガイドブックとなるであろう。