原発危機と「東大話法」

出版社: 明石書店
著者:
発行日: 2012-01-15
分野: 医学一般  >  医学一般
ISBN: 9784750335162
書籍・雑誌
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1,760 円(税込)

商品紹介

原発を推進してきたのも、原発事故を引き起こしたのも、欺瞞的な言葉を使ってきたからだ! この最悪の事態を好転させるためにはまず、事実を正確に言葉にすること。だが、あのような大事故のあとも相変わらず、欺瞞的な言葉を手放さない人たちがいる。欺瞞的言語体系の中心に位置する「東大話法」の分析と批判を通じて、日本社会の再生を願う現役東大教授、渾身の作。

目次

  • 原発危機と「東大話法」

    ―目次―

    第1章 事実からの逃走
     燃焼と核反応と
     魔法のヤカン
     名を正す
     学者による欺瞞の蔓延―経済学の場合
     名を正した学者の系譜
     武谷三男の「がまん量」
     高木仁三郎・市民科学者
     小出裕章と「熊取六人組」
     玄海原発プルサーマル計画をめぐる詭弁との闘い

    第2章 香山リカ氏の「小出現象」論
     香山氏の記事の出現
     原発をネットで論じている人々の像
     ニートや引きこもりの「神」
     仮面ライダー・小出裕章
     小出裕章=「ネオむぎ茶」説
     「原発問題=新世紀エヴァンゲリオン」説
     インターネットの意味
     関所資本主義の終焉
     お詫びのフリ
     真理の探求へ
     真理の探求からの逃避
     香山氏はなぜこの文章を書いてしまったのか

    第3章 「東大文化」と「東大話法」
     不誠実・バランス感覚・高速事務処理能力
     東大関係者の「東大話法」
     東大工学部の『震災後の工学は何をめざすのか』
     東大原子力の「我が国は」思想
     工学研究の「計画立案」
     東大原子力の中期計画
     東大原子力の野望
     東大原子力の長期計画
     東大原子力文書の東大話法規則による解釈
     傍観者
     池田信夫氏の原発についての見解
     池田信夫氏の「東大話法」
     鈴木篤之氏の「東大話法」
     「東大話法」の一般性

    第4章 「役」と「立場」の日本社会
     「東大話法」を見抜くことの意味
     「立場」の歴史
     夏目漱石の「立場」
     沖縄戦死者の「立場」
     日本版プラトニズムとしての「立場」
     職→役→立場
     原子力御用学者の「役」と「立場」
     天下りのための原子力
     福島の人々が逃げない理由

    第5章 不条理から解き放たれるために
     原発に反対する人がオカルトに惹かれる理由
     槌田敦のエントロピー論
     化石燃料と原子力
     地球温暖化
     出してはならないもの
     人間活動の生態系
     人間の破壊
     熱力学第二法則と人類の未来
     原子力のオカルト性
     「日本ブランド」の回復へ

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