著者は40年以上透析医療とともに歩んできた.昨今の一般人への腎臓病対策の認知,また国際化の影響により共通の用語の使用が求められてきたことを含め,自身の腎臓学会と透析医学会での経験から,用語の概念が異なることによって情報伝達に支障が起こることを危惧し,用語の概念を解説する書物の必要性を感じていた。そこで,自分が専門として経験したことをまとめる意味からも,日本透析医学会の用語集を基本に,透析医療,腎臓医療の礎となるべく本書を上梓した。著者渾身の事典である。基本語のほか,理解を深める意味から興味のある内容に関する用語を加え,また疑問の用語を調べるだけでなく,思いついた部分を気楽に読めるように図表も多く盛り込んだ。