脳科学の成果とリハビリテーション治療とをつなぐ重要部分を具体的に書いた実践書。脳損傷による運動麻痺は,セラピストが扱う症状の中でも最多数,最も頻度の高い問題です。リハビリテーション関連書で脳科学を「参考知識」として扱った類書は増えつつありますが,一方でそうした知識を臨床でどう活用するかを扱ったテキストの充実が望まれています。本書の著者らは脳損傷患者の治療とリハビリテーションを専門にする病院のセラピストたちで,これまでの豊富な臨床例を踏まえて具体的に脳科学を臨床思考に活用する方法を提言しています。