紛争と平和構築の社会心理学

出版社: 北大路書房
著者:
発行日: 2012-10-20
分野: 臨床医学:内科  >  心身/臨床心理
ISBN: 9784762827877
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商品紹介

紛争の発生から,和解プロセスを通じてその解決と平和構築に至る全サイクルを,実証データを示しながら体系的に記述し,「紛争」と「平和構築」における非対称性について,それぞれの心理的メカニズムを解明していく。「世界平和のために何かしたいが,どうしたらよいのか分からない」と思う人,必読の書。

目次

  • 紛争と平和構築の社会心理学
     
    ―目次―

    序 章 葛藤・紛争と社会心理学
     マクロ・レベルの紛争
     社会心理学的展望
     社会心理学における紛争研究
     破壊的紛争
     概念的枠組み
     平和構築への道
     本書では

    第1章 豚,スリングショット,およびその他の集団間紛争の基盤
     個人という焦点
     集団ダイナミックスへの焦点
     集団間関係
     文化:紛争のるつぼ
     結論

    第2章 紛争の知覚
     知覚の重要性
     敵イメージと自己イメージの形成
     矛盾情報に対するイメージの抵抗
     結論

    第3章 集団間紛争における感情と感情制御
         ―評価基盤フレームワーク
     基本的概念とその定義
     集団間紛争における感情と感情制御:「評価基盤フレームワーク」
     紛争の異なる段階でのモデルの適用
     今後の研究の方向性

    第4章 紛争の集合的記憶
     集合的記憶の定義
     集合的記憶の構築
     集合的記憶の維持と再活性化における要因
     戦争の集合的記憶とアイデンティティおよび紛争との関係
     過去の紛争に関する表象と現在の集団間関係の改善
     結論

    第5章 アイデンティティと紛争
     集団同一化の理論
     アイデンティティ脅威と集団間紛争
     解決困難な紛争における集合的アイデンティティの役割
     紛争鎮静化におけるアイデンティティの役割
     アイデンティティと紛争:要約

    第6章 イデオロギー葛藤と極化―社会心理学の視点から
     どんな意味で人は「イデオロギー的」か
     イデオロギーの極化:神話か現実か
     イデオロギーの極化の程度を調整する社会心理学的変数は何か
     結論:イデオロギー葛藤は望ましいのか,望ましくないのか

    第7章 政治的暴力,集団間紛争,民族カテゴリー
     政治的暴力と民族紛争:最新の知見と新たな疑問
     政治的暴力と「民族的内集団」の変質
     政治的暴力と集団的記憶の構築
     結論
     謝辞

    第8章 テロリストの心理―個人,集団,組織レベルの分析
     個人レベルの分析
     集団レベルの分析
     組織レベルの分析
     テロ対策
     結論

    第9章 紛争解決における社会心理的障碍
     紛争解決における社会心理的障碍:従来のアプローチ
     統合的アプローチ
     内容に基づく障碍の帰結
     結論

    第10章 紛争解決に対する社会心理学的アプローチ
     紛争解決:概念的意味
     紛争状況の認知的解釈
     感情と紛争状況の認知的解釈
     自己関与
     紛争解決とパーソナリティ
     集団プロセス
     集団間紛争の解決:主要因子の概観

    第11章 集団間紛争における交渉と調停
     集団間交渉と個人間交渉
     仲介者
     なぜ集団は交渉を開始し継続するのか
     交渉の前段階と後段階
     裏ルート・コミュニケーション
     公式外交の代替手段:トラック2,トラック1.5,
      その他の革新的手法
     調停
     結論

    第12章 和解をめぐる主要論点
         ―紛争解決とパワー力動に関する伝統的仮定への挑戦
     序
     紛争処理の3種のプロセス:鎮静化,解決,和解
     紛争の鎮静化
     紛争解決活動
     和解
     パワー非対称性と和解
     歴史的責任
     和解における他の重要事項
     要約

    第13章 平和構築―社会心理学的アプローチ
     序
     エリート・レベルにおける積極的和平の触媒
     積極的和平のための草の根レベルの触媒
     考察

    終 章 クローゼットを開けるために
     紛争の知識
     紛争研究と社会心理学
     紛争研究の限界

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