クロマチン

出版社: 丸善出版
著者:
発行日: 2005-12-08
分野: 基礎・関連科学  >  遺伝/遺伝子
ISBN: 9784621062258
書籍・雑誌
≪全国送料無料でお届け≫
取寄せ目安:8~14営業日

5,720 円(税込)

商品紹介

一つの個体を構成する細胞は,すべて同じ遺伝子をもっている.にもかかわらず,発現している遺伝子が細胞によって異なるのはどうしてだろう。どうやって,適切なタイミングに適切な場所で適切な遺伝子が発現するのだろう。本書ではクロマチンの構造変換が,遺伝子発現のON/OFFを制御する仕組みを解説し,「DNAの塩基配列を変えることなく,どうやって遺伝子の機能を変換するか」というエピジェネティックな分子機構を考察する.クロマチンによるエピジェネティクス制御をわかりやすく,詳しく解説した決定版。

目次

  • クロマチン

    ―目次―

    第1章 転写調節:共有した目的と共通する機構
      序論
      いくつかの普遍的な原理
      原核細胞における転写反応
      細菌における遺伝子スイッチ

    第2章 真核細胞生物の転写:複雑さの問題
      序論
      真核細胞の出現
      真核細胞生物の転写装置
      転写基本因子,TAFおよびPol ?転写開始前複合体
      RNAポリメラーゼ?(Pol ?)および?(Pol ?)による転写
      転写伸長段階
      実験について考察
      大きなゲノムが抱える問題:なぜ複雑なのか

    第3章 ヌクレオソーム:クロマチン構造の基本単位
      序論
      DNAがいかに核内に包み込まれているかを探る
      ヌクレオソーム構造

    第4章 ヒストンテイル:化学修飾とエピジェネティック情報
      序論
      ヒストンテイル
      ヒストンの化学修飾
      ヒストンバリアント

    第5章 高次クロマチン構造と核編成
      序論
      30 nm繊維構造
      DNAループ
      核マトリックスと染色体スキャフォールド
      スキャフォールド/マトリックス相互作用領域(SAR と MAR)
      染色体バンドと機能ドメイン
      間期における核内の核ドメインと構造

    第6章 クロマチン環境下での転写
      序論
      遺伝子は,転写されているときもヌクレオソームの中に
       包み込まれている
      酵母での遺伝学的実験が,遺伝子制御における
       ヒストンの重要性を示している
      遺伝子が活性化される前にクロマチン構造変換が起こる
      ヒストンのアセチル化は,転写開始の前にあるいは
       転写とともに上昇する
      DNase ?高感受性部位
      in vitro と in vivo でのヌクレオソームの配置
      クロマチンドメイン

    第7章 転写装置はどのようにクロマチンに対処するのか
      序論
      転写因子の結合に関する in vitro 解析
      込み合ったヌクレオソーム:
       マウス乳腺腫瘍ウイルス(MMTV) ヌクレオソームB
      DNA複製時にもたらされる状況
      クロマチンと転写の伸張段階

    第8章 クロマチンのリモデリング装置
      序論
      ヌクレオソームリモデリング酵素
      ヒストンアセチル化酵素 (HAT)
      ヒストン脱アセチル化酵素
      核内リセプター
      クロマチンと癌

    第9章 ヘテロクロマチン
      序論
      ショウジョウバエにおけるα-およびβ- ヘテロクロマチン
      条件的ヘテロクロマチンと構成的ヘテロクロマチン
      ヘテロクロマチン DNA
      ヘテロクロマチン遺伝子
      ヘテロクロマチン蛋白質
      位置効果の多様性
      哺乳動物におけるヘテロクロマチンと遺伝子発現

    第10章 遺伝子発現の長期的サイレンシング
      序論
      DNA のメチル化
      酵母におけるテロメア部位および
       接合型遺伝子座におけるサイレンシング

    第11章 細胞の記憶とインプリンティング
      序論
      転写状態の維持
      インプリント遺伝子

    第12章 遺伝子量補償の分子機構
      序論
      性決定の方法
      哺乳動物における遺伝子量補償
      ショウジョウバエにおける遺伝子量補償
      線虫における遺伝子量補償
      遺伝子量補償から学ぶこと

最近チェックした商品履歴

Loading...