細胞培養は、基礎研究だけでなく、再生医療や創薬研究などにも欠かせない分野ですが、これまでその方法・技術・考え方は研究室単位で継承され、指導者や技術研修が標準化されてきませんでした。そのため、マイコプラズマが潜伏感染した細胞材料が伝播したり、細胞の取り違えといった研究基盤を脅かす事態も生じています。そこで本書では、安全で高品質な細胞を使用し、科学的に安定した研究成果が産出できるよう、培養技術を標準化するためのポイントを解説。細胞を培養する上で必要な基礎知識や技術について、写真やイラストを用いながらわかりやすく解説したほか、実習の手順書および、指導するにあたってのポイントも盛り込んでまとめました。培養を始めようとする研究者、技術員、また、学生実習などにも役立つ1冊です。