動物園には「種の保全」「教育・環境教育」「調査・研究」「レクリエーション」という四つの目的がある.レジャー施設としてだけでなく,この四つの役割をはたす施設として変化のときを迎えている動物園.日本ではじめて,大学の研究者が常駐して研究をしている京都市動物園ではどのような取り組みがなされているのか.チンパンジーやマンドリルの「お勉強」,ゴリラの出産と育児,キリンやアジアゾウの夜の行動など,動物園にいる動物だからできる研究からわかってきた行動や生態を紹介しながら,これからの動物園のあるべき姿を考える.