コンパウンド印象がうまくいかないケース,最善を尽くしたつもりでもよい結果に至らないケース―.そんな難症例は一体,どのように克服していけばよいのでしょうか.本書では,適性下顎位の獲得,印象の工夫,技工の工夫を難症例対応の鼎とし,それに基づく総義歯難症例への対応やテクニックを詳説しました.具体的には,治療用義歯やダイナミック印象をつかった下顎位修正方法,BPSと下顎吸着テクニックを用いた総義歯製作法,義歯床形態修正や人工歯配列位置の考え方,軟性裏装材の利用法等,難症例克服のためのあらゆる手立てを網羅しています.また,インプラントオーバーデンチャーによる対応,患者のメンタルな問題に起因する難症例も提示し,臨床で必要十分なHow toをビジュアルに掲載しました.