「関係」からみる乳幼児期の自閉症スペクトラム

出版社: ミネルヴァ書房
著者:
発行日: 2014-02-10
分野: 臨床医学:内科  >  心身/臨床心理
ISBN: 9784623069699
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3,520 円(税込)

商品紹介

乳幼児期の自閉症スペクトラムを対象に,前方視的に,「関係」から,子どものこころの動きを観察する中で浮かび上がってきたのが,「甘え」のアンビヴァレンスであった。それは母子間の「関係障碍」をもたらし,さらにはその後の多様な発達精神病理を生み出す母体となる。本書は発達障碍のみならず,生涯発達過程で生起する多様な精神病理の成り立ちを考える上で多くの示唆を与えてくれる。

目次

  • 「関係」からみる乳幼児期の自閉症スペクトラム

    ―目次―

    第1章 研究方法と研究対象
     1.母子観察の物理的環境
     2.母子観察の枠組み
     3.「アタッチメント」研究に孕まれた問題
     4.母子関係の観察について
        ―「甘え」の視点から捉えることの意義
     5.母子関係の様相をいかに記述するか
     6.「主観」の世界を積極的に取り上げることの意義  
         ―〈主観?客観〉図式への囚われからいかに脱皮するか
     7.非言語的,情動的世界での「甘え」にまつわる言動を
        捉えることを可能にしているものは何か
     8.研究対象

    第2章 0歳台(乳児期)の子どもの母子関係
     1.対象55例にみられた乳児期の特徴
     2.直接観察した乳児

    第3章 1歳台の子どもの母子関係
     1.SSPからみた母子関係の様相
     2.1歳台にみられる「甘え」にまつわる母子関係の様相

    第4章 2歳台の子どもの母子関係
     1.SSPからみた母子関係の様相
     2.2歳台にみられる「アンビヴァレンス」の様相

    第5章 3歳台以降の子どもの母子関係
     1.SSPからみた母子関係の様相
     2.3歳台以降にみられる「アンビヴァレンス」の様相

    第6章 関係介入によって母子関係はどのように変わるか
        ??「アンビヴァレンス」の世代間伝達を断ち切る

    第7章 「関係」からみることによって
          自閉症スペクトラムの理解はどう変わるか
     1.自閉症スペクトラム研究における本研究の独創性
     2.0歳台(乳児期)における母親に対する回避的反応と
        「アンビヴァレンス」の萌芽的段階
     3.1歳台にみられる「アンビヴァレンス」の
         表現型の原初的形態
     4.「甘えたくても甘えられない」心的状態の子どもは
         それにどう対処するか
     5.「アンビヴァレンス」によって生まれる不安への
         多様な対処行動
     6.行動上の病理現象を対処行動として捉えることの重要性
     7.「関係障碍」という視点の持つ意義
         ―母親の関与も子どもの行動によって引き起こされる
     8.母子関係のズレは何に起因するか
     9.日常語で理解することの大切さ

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