平成2年度の看護法令改正後、病理学の履修時間数が増加したことを受けて、そのテキストも従来より内容を充実させたものが望まれるようになった。そこで本シリーズでは、疾患の基礎となる病変を扱う総論的なものを病理学1、系統別疾患の病態、治療、検査などを扱う各論的なものを病理学2とし、改正後の講義内容に対応できるよう配慮した。病理学1では、種々の障害や加齢などの要因によって起こる細胞・組織レベルでの変化、反応を簡潔にわかりやすく解説する。2で扱うさまざまな疾患がどのような病変をもととして生じるのか、いくつかの臓器が障害を受けた場合の病態生理はどのようなものであるのかなど、病理学の総括的な知識を学ぶのに最適である。