ジェフリー・ヤングの「バイブル」=『スキーマ療法』(金剛出版[2008])では「オリジナルモデル」と「モードモデル」が提唱され、前者は「特性」を見るモデル,後者は「状態」を見るモデルとして、この両輪が当事者の回復に不可欠とされる。4つのモードのカテゴリー(チャイルドモード、非機能的コーピングモード、非機能的ペアレントモード、ヘルシーアダルトモード)は、さらに10のスキーマモードに分類され、各モードへの対応が個別に設定されている。この個別のケアが「モードワーク」と呼ばれ、適切なケア、感情欲求の承認、安全・安心の提供を通じて、当事者の内なる「ヘルシーアダルトモード」(健全な大人のモード)を育てていく。「モードワーク」は、セラピストが当事者の「養育者」となってケアする「治療的再養育法」と並んで、本書のポイントとなる。ジェフリー・ヤングのスキーマ療法を理解し、よりよく臨床活用するためのプラクティカルガイド!