死亡直前と看取りのエビデンス

出版社: 医学書院
著者:
発行日: 2015-10-01
分野: 看護学  >  看護教育/研究
ISBN: 9784260024020
書籍・雑誌
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商品紹介

患者が亡くなる直前の医学的問題や看取りに関する解説をした本書は、(1)死亡までの過程と病態、(2)死亡直前に生じる苦痛の緩和、(3)望ましい看取り方、のそれぞれについて、医療職者が知っておくべき最新のエビデンスをまとめている。著者の経験に基づくナラティブな解説も豊富に記載されており、医師や看護師のみならず、人の臨終に関わる多くの読者の助けとなる書である。

目次

  • 死亡直前と看取りのエビデンス

    ―目次―

    1 死亡までの過程と病態についてのエビデンス
     1 死亡までに生じる変化と機序:死亡までに起こること
       1 死亡が近づくまでのADLと症状の週・月の単位での経過
       2 死亡がまさに差し迫っている(死亡直前である)ことを
         示す徴候の類型
       3 死亡に至るまでの徴候の出現の仕方
       4 バイタルを定期的にとる意味
       5 「死亡直前」に絞った予測指標
       6 急変の頻度と病態
       7 死亡までの経過のエビデンスを踏まえた説明
       8 看取りのパンフレットを使った家族の感想
       9 看取りのパンフレットを使用するうえで
         医師・看護師の注意
     2 予後の予測:信頼性を持って予後を予測する方法
       1 家族の悲嘆にも影響する予後予測
       2 死亡直前に急激に変化するADL
       3 楽観的になる傾向が明らかな医師の予測
       4 全身状態・食事・呼吸・むくみ・意識が余命予測の指標
       5 中期以上の予測に使う予測指標:
          PaP scoreとPiPS models
       6 短期的、簡便に予測するpalliative prognostic index
         (PPI)
       7 どの予測尺度がよいのか?
       8 非がん患者の生命予後
     3 輸液:する?しない?と輸液の価値
       1 変わりつつある終末期の輸液の実態
       2 死亡直前期の輸液はquality of lifeと生命予後に
         効果がないとの比較試験
       3 real worldでの観察研究
       4 看護領域での比較試験
       5 生理学的な研究
       6 スターリングの法則と終末期の水分出納のまとめ
       7 いのちの象徴としての輸液と勧められるケア
     4 鎮静(セデーション):苦痛緩和の最後の手段(last resort)
       1 歴史的経緯の大筋:こっそりしていることから
         ガイドラインへ
       2 鎮静と安楽死との違い:安楽死・自殺幇助・治療中止
       3 鎮静と安楽死とのグレーゾーンとクリアゾーン:
         重要な薬物の投与方法と量
       4 鎮静は寿命を縮める「あぶない治療」か?
       5 効果と合併症:何%の患者に何が起こるのか?
       6 鎮静を受ける患者の家族の体験
       7 鎮静を受ける患者と家族に勧められるケア:
         家族は何を望むのか?
       8 鎮静についてのエビデンスに基づいたパンフレット
       9 悩ましい説明のしかた
       10 鎮静をしないことがよいことなのか
     5 蘇生と終末期に備えた話:アドバンスケアプランニングと
       意思決定
       1 蘇生:DNR、DNAR、DNHの意味
       2 終末期の蘇生の成功率に関するエビデンス
       3 リビングウイル、アドバンスディレクティブ、
         エンドオブライフディスカッション
       4 蘇生の意思決定に関するエビデンス:
         英語圏での実証研究
       5 意思決定の深い話:いろいろなバイアス
       6 終末期について話し合うことと患者・家族のQOLの
         強い関係
       7 終末期の話をすることの医師-患者関係への影響
       8 早期からの緩和ケアは、
         「早期からの終末期の意思決定」?

    2 死亡前後に生じる苦痛の緩和についてのエビデンス
     1 呼吸困難
       1 呼吸困難という症状?疫学
       2 モルヒネの適応になる病態:
         なんでもかんでもモルヒネではない
       3 モルヒネが効くというエビデンスの意味:
         「死亡直前」ではない患者
       4 呼吸困難に対するモルヒネの安全性
       5 看取りの時期の呼吸困難
       6 呼吸困難のケア・非薬物療法
     2 せん妄:死亡直前の意識障害
       1 そもそも終末期の意識混濁は「病気」なのか
       2 せん妄の診断基準:操作診断の意味
       3 terminal restlessness(身の置き所のなさ)と
         terminal anguish
       4 せん妄の予防はできるのか?
       5 せん妄はつらいのか?
       6 終末期の幻覚と臨死意識:お迎え体験
       7 死亡直前期にもありうるちょっとしたせん妄の改善
       8 家族のせん妄体験と精神的負担
       9 家族はせん妄の何を体験しているのか?
       10 家族自身の感情
       11 せん妄についての家族の意味づけ:
          家族はせん妄を何だと思っているのか?
       12 家族が望む医師・看護師の態度:
          私たちは何をするべきか?
       13 パンフレットによる介入研究
       14 薬物療法
       15 非薬物療法の効果
     3 気道分泌:死前喘鳴(ゴロゴロ)
       1 死前喘鳴(death rattle)と
         気道分泌亢進(bronchial secretion)
       2 薬物療法:抗コリン薬のエビデンス
       3 死前喘鳴に対する家族の体験と希望するケア
       4 パンフレット
     4 看取りのパス:エビデンスと教訓
       1 看取りの薬物治療をパス化しようという考え
       2 comfort order setの実例
       3 comfort order setのエビデンス
       4 Liverpool Care Pathway:2013騒動の教訓
       5 Liverpool Care Pathway:
         ランダム化比較試験のエビデンス

    3 望ましい看取り方についてのエビデンス
     1 望ましい看取り方:医師と看護師がするべきこと
       1 死亡確認前後
       2 日本の遺族の研究からみるホスピスでの看取りの実際
       3 家族からみた望ましい看取りかた:
         国際的にもほぼ唯一の「実証」研究
       4 望ましい看取り方の文化差
       5 間に合う・間に合わないかのエビデンス
       6 死亡「後」の話…エンゼルメイク

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