本書は,自殺の危険の高いティーンエイジャーについてのスクリーニング,アセスメント,管理に関する長年にわたる臨床経験,コンサルテーション,応用研究を集大成した臨床家のためのガイドブックである。問題を抱えた青少年のクライアントとの最初の出会いから治療的関係において良好なラポールを築くことや,臨床場面で自殺の危険が高まった青少年に効果的かつ安全に働きかけていくための一連の実用的な手段(認知行動療法に基づいた特定の面接戦略や質問の仕方),自殺リスク評価のための基本原則,スクリーニングの方法,クライアントの危険因子と保護因子を検討し,自殺についてどのように質問を進めていくかといった,丁寧な実践のためのガイドラインが解説されている。巻末には実際に役に立つ多くの自殺リスク・チェックリストやワークシート,自殺念慮の質問票を収載した。