目次
- 動きながら考える! 内科救急診療のロジック
―目次―
I. 総論
1.内科救急診療のロジック
<行動編>
0.Preparation
1.Pre-Primary survey
2.Primaray survey
3.初期検査提出
4.Secondary survey
5. 追加検査提出、治療介入
<思考編>
1.プロブレムを列挙する(List up)
2.プロブレムの優先順位づけをする(Prioritization)
3.鑑別診断を考え、プロブレムを統合する(Grouping)
4.各グループに対して必要な治療を開始し、
入院の必要性の判断を行う(Disposition)
* Advanced:Grouping後のプロブレムについて見解を述べる
2.ERで必要なスキル
<血液ガスの解釈>
1.覚えなければならない“4つの基準値”と“3つの公式”
2.anion gap(AG)を用いた血液ガス解釈法
<エコー検査>
1.RUSH examのエッセンス
2.本書におけるエコー検査の活用法
II. 各論
イントロダクション
●シナリオ1「きつくて動けない」
水源地を探せ!─病態の上流までさかのぼる
(搬送依頼)59歳,女性.4日前より食欲低下し,動けない.
●シナリオ2「心窩部痛・ふらつき」
何に着目すべきか?
─high yield symptomを見つけ鑑別を絞り込む
(搬送依頼)70歳,男性.本日より心窩部痛,嘔吐.
起立時のふらつき.
●シナリオ3「呼吸困難」Part 1
急がば回れ!
─システマティックなアプローチで致死的疾患を拾いあげろ!
(搬送依頼)70歳,女性.呼吸困難.
救急隊が自宅へ到着時は,SpO2:88%と低下.
●シナリオ4「側腹部痛」
検査結果に翻弄されるな!─手持ちの武器の特徴を知る
(搬送依頼)61歳,女性.3日前からの左側腹部痛.
バイタルサインは安定.
●シナリオ5「つじつまが合わない」
ERですべきことは何か?─診断の確定に固執しない
(搬送依頼)80歳,男性.
本日起床時より発言のつじつまが合わない.
●シナリオ6「屋内で低体温」
思考の早期閉鎖に陥るな!
─診断に違和感がないか常に検討せよ
(搬送依頼)82歳,女性.自宅内で倒れて動けなくなっている
のを家族が発見し,救急車を要請.呼びかけで開眼するが,
すぐに傾眠となる.血圧は110/45mmHg,脈拍は30〜40回/分.
体温は腋窩で測定不能(体は非常に冷たい).
●シナリオ7「呼吸困難」Part 2
いつでも“動きながら考える”─超重症例でも行動と思考を
使い分け,局面を冷静に俯瞰する
(搬送依頼)55歳,男性.近隣の精神科病院から救急転院搬送
依頼.本日夕方より呼吸状態悪化.SpO2:88%(室内気),
酸素5L/分の投与でSpO2:92%