臨床遺伝専門医の著者が医療現場で出会った、遺伝性疾患を持つ患者とその家族をめぐるドキュメンタリー全16話。小さな手がかりから病気を探り、患者・家族の身体面・精神面での支えとなり、ときに倫理的なジレンマに直面し苦悩しつつも奔走する医師や医療スタッフ及び患者・家族の姿が真摯かつ温かい眼差しで描かれている。臨床遺伝専門職はもちろん、遺伝性疾患に関わる機会の多い小児科医や産婦人科医をはじめとした医師、医療従事者にとって患者との関係を見つめ直すきっかけとなり、学生等にとっては遺伝診療の現場が垣間見られる書。