正義
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目次
- 正義
―目次―
総 論 福祉国家の忘れもの―契機と敬意
1 協力の契機
2 現代福祉国家とリベラリズム
3 政治的リベラリズムの理論化と人々の規範意識
4 ロールズ正義理論の再編と社会的協同システムの拡張
5 公共的相互性
6 新たな社会的協同に向けて
7 各章の解説
第1章 正義の不穏
1 有限生身実体と正義
2 正義のコード化
3 ドミナント・ストーリー、そしてスモール・ストーリー
4 結果の説明的再構成
第2章 家族の法と個人の保護
1 日本家族法の無力さ
2 イエ制度と「家」制度
3 家族とケア労働
4 家族の多様化と家族の法的保護
第3章 不利な立場の人々の人権
1 希望としての「人権」
2 不利な立場の人々にとっての人権・自由の諸相
3 「自由」の制約と「保護」―精神障害者の治療強制をめぐって
4 不利な立場の人々の視線から見えるもの
第4章 住所・住民登録・居住
1 住所及び住民登録の意義―法制度の概要
2 住所・住民登録と社会的排除―社会システム理論からの考察
3 日本の事例―公園内テント所在地は住所になるか
4 米国の有権者登録に係る判例
5 近年のホームレスの現状と排除の動向
6 対 応―安定した居住環境の提供へ向けて
第5章 自尊の理念
1 社会秩序の目的
2 自尊の理念とその現代的意義
3 二つの構成的批判―「潜在能力」と「イマジナリーな領域」
4 自尊・福祉・法
第6章 差別・貧困と障害者の権利
1 法律と憲法
2 憲法と正義論の関係
3 平等の捉え方
4 障害者問題へのアプローチ
5 障害児の教育を受ける権利
6 貧困との関係
第7章 人権としての生存と自立
1 生存に対する権利としての基本的人権
2 市民法と自立
3 社会法と自立
4 自立概念の展開
5 福祉の評価とその視点―アマルティア・センの議論
第8章 社会保険制度の効率と公平
1 リスク分散の装置としての社会保険
2 社会保険はなぜ「社会」保険なのか
3 社会保険と税とはどこが違うのか
4 問い直すべき社会保険の役割
第9章 借りて生きる福祉の構想
1 貸付と福祉
2 給付vs貸付
3 フローの生活保障とストックの生活保障
4 資本と負債
5 負債が福祉につながるために
第10章 フリーライディングする福祉制度?
1 変わりゆく福祉の境界とメンバーシップ
2 越境者(移民)への政策作用
3 イタリアにおける移民介護労働と制度施行の実態
4 フリーライディングされる移民介護労働者?
5 福祉的正義と自由―日本とイタリアの対照性
第11章 死刑制度と正義
1 死刑の担い手問題
2 死刑廃止論の立場
3 死刑と正義
4 死刑存廃論と死刑肯定/否定論
第12章 運の平等と個人の責任
1 運の平等論のバックグラウンド
2 運の平等論の端緒―ロールズとドゥオーキン
3 運の平等論の本格的展開
4 運の平等論批判
5 運の平等論からの反論
第13章 いかにして未来の他者と連帯するのか?
1 未来の他者―互酬性の限界?
2 古代ローマ/現代日本の風呂
3 余剰的同一性
4 黙示録の合理的活用