マニュアルだけでは解決できないことも多い,がん患者さんの感染症診療。本書は,がん診療に携わる人向けに、静岡がんセンター感染症内科の医師たちが創立当時から代々蓄積してきた日報の中から,特にがん治療医のコンサルが多い症例を厳選し,様々なクリニカルクエスチョンに応える形で最新エビデンスをふまえた感染症プラクティスを紹介しています。総論ではがん患者さんに対する基本的考え方である「感染症診療のロジック」を解説。各論においてそのロジックを実際の感染症症例に適用し,診断から治療に至るあらゆる疑問に答えます。「静がんの経験を,少しでも役立てたい」という医師たちの熱い思いが,ここに結実しました。