がん患者の心臓を守る! 腫瘍循環器学Q&A

出版社: 文光堂
著者:
発行日: 2018-03-16
分野: 臨床医学:内科  >  循環器一般
ISBN: 9784830619434
電子書籍版: 2018-03-16 (第1版第2刷)
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商品紹介

がん治療の進歩により,がん患者の生存率が大幅に改善され,さらに新しいがん治療法も次々と生み出されている一方で,がんサバイバーの心血管疾患による死亡や,がん治療による心毒性が話題となっている.これらの問題に取り組む新たな学際領域として「腫瘍循環器学(Onco-Cardiology/Cardio-Oncology)」が生まれた.本邦ではまだ数少ないエキスパートの先生方に主要なテーマをQ&A方式で執筆して頂き,1テーマ見開き2ページの簡潔なスタイルでまとめた.

目次

  • Part 1 腫瘍循環器とは
     Q1 腫瘍循環器(Onco-CardiologyあるいはCardio-Oncology)とはどういうものでしょうか?
     Q2 腫瘍循環器外来とはどのようなものでしょうか? その役割を教えてください
     Q3 最近のがん治療の進歩により,がん患者の生命予後はどの程度改善されたのでしょうか?
     Q4 がん治療における心血管副作用にはどのようなものがあるか教えてください
     Q5 放射線治療による心血管合併症について教えてください
     Q6 腫瘍循環器医と腫瘍医の協力体制をどのように構築すべきか教えてください
     Q7 がんサバイバーの定義とその長期予後に対する心血管疾患の影響を教えてください
     Q8 成人になった小児がん患者の心血管リスクについて教えてください
     Q9 高齢がん患者へのがん治療における心血管合併症について教えてください
     Q10 欧米におけるOnco-Cardiologyへの取り組みを教えてください

    Part 2 がん治療に伴う心毒性
    2‒1 心毒性の診断
     Q11 心毒性(心血管合併症)はどのように分類されますか?
        どの治療で心毒性が出現するのでしょうか?
     Q12 Cancer therapeutics-related cardiac dysfunction(CTRCD)はどのようなものでしょうか?
        その臨床的意義を教えてください
     Q13 がん治療前にするべき循環器検査があれば教えてください
     Q14 がん治療による心毒性をどのように診断したらよいのでしょうか?:
        バイオマーカー,心電図
     Q15 がん治療による心毒性をどのように診断したらよいのでしょうか?:画像診断
    2‒2 がん治療と心機能障害/心不全
     Q16 アントラサイクリン系薬はどのようなものでしょうか?
        作用機序,適応となるがんについて教えてください
     Q17 アントラサイクリン系薬による心不全の頻度と特徴,ハイリスク患者について教えてください
     Q18 アントラサイクリン系薬による心毒性のメカニズムを教えてください
     Q19 HER2阻害薬はどのようなものでしょうか? また,適応となるがんについて教えてください
     Q20 HER2阻害薬による心毒性の特徴と頻度,そしてその機序を教えてください
     Q21 抗VEGF薬はどのようなものでしょうか? また,適応となるがんについて教えてください
     Q22 抗VEGF薬による心毒性の特徴と頻度,そしてその機序を教えてください
     Q23 チロシンキナーゼ阻害薬はどのようなものでしょうか?
       また,適応となるがんについて教えてください
     Q24 チロシンキナーゼ阻害薬による心毒性の特徴と頻度,そしてその機序を教えてください
     Q25 プロテアソーム阻害薬の作用機序,適応となるがんとその心毒性について教えてください
     Q26 免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1抗体)の作用機序,
        適応となるがんとその心毒性について教えてください
     Q27 胸部への放射線療法による心機能障害と弁膜症,そして心膜炎について教えてください
     Q28 抗がん剤による心毒性が認められたら,どのように対処したらよいでしょうか?
     Q29 抗がん剤の心毒性に対する予防法があれば教えてください
     Q30 抗がん剤には晩発性心筋障害もあると聞きました.
        慢性期の心機能チェックと治療はどのようにすればよいでしょうか?
    2‒3 がん治療と血管障害
     Q31 がん治療が動脈硬化を促進し,心血管イベントを増加させることがあるのでしょうか?
     Q32 抗がん剤(フルオロピリミジン,シスプラチン,抗VEGF薬)による
        血管障害とその機序を教えてください
     Q33 がん治療に伴う血管障害や冠動脈疾患を診断する方法について教えてください
     Q34 抗がん剤による高血圧はどのように起こるのでしょうか?
        注意すべき薬剤とその機序について教えてください
     Q35 抗がん剤による高血圧の薬物治療について教えてください
     Q36 抗がん剤による腎機能障害はどのように起こるのでしょうか?
        注意すべき薬剤とその機序について教えてください
     Q37 がんあるいは抗がん剤による肺高血圧症について教えてください
     Q38 どのような患者で冠動脈イベントや血管障害に気をつけなければいけないのでしょうか?
     Q39 がん患者の冠動脈疾患の治療と予防,そして注意点を教えてください
     Q40 胸部への放射線療法により惹起される冠動脈疾患に特徴はありますか?
        その対策を教えてください
    2‒4 がん治療と不整脈
     Q41 抗がん剤に関連する不整脈について教えてください
     Q42 抗がん剤によるQT延長とその臨床的意義を教えてください
     Q43 がん患者には心房細動が多いと聞きました.本当でしょうか?
     Q44 がん患者の心房細動に対して抗凝固療法をどのようにしたらよいでしょうか?

    Part 3 クローズアップされるがん関連血栓塞栓症
     Q45 がん関連血栓塞栓症(CAT)の機序について教えてください
     Q46 がん患者の動脈血栓塞栓症の頻度とその機序について教えてください
     Q47 がん患者の静脈血栓塞栓症(VTE)とその臨床的重要性について教えてください
     Q48 どのようながん患者がVTEのハイリスクなのでしょうか?
        その予測スコアについても教えてください
     Q49 がんの術後合併症としてのVTEの頻度,意義とハイリスクな患者像を教えてください
     Q50 VTEの診断について,どのような症例にどのような検査を施行したらよいのか教えてください
     Q51 免疫調節薬(サリドマイド,レナリドミド)の作用機序,
        適応となるがんとその心毒性について教えてください
     Q52 VTEを合併しやすい抗がん剤について教えてください
     Q53 がん患者のVTEそして肺動脈血栓塞栓症の急性期治療について教えてください
     Q54 がん患者のVTEの慢性期治療について教えてください:ワルファリンvs低分子ヘパリン
     Q55 がん患者のVTEに対してDOACの有効性は証明されているのでしょうか?
     Q56 がん患者のVTEに対して抗凝固療法はいつまで続けたらよいのでしょうか?
        そしてどのようにフォローしていけばよいのでしょうか?
     Q57 特にVTE再発リスクの高い病態について教えてください

    Part 4 心臓とがん
     Q58 原発性心臓腫瘍とその診断,治療について教えてください
     Q59 転移性心臓腫瘍はどのようなものが多いのか教えてください
     Q60 がん性心膜炎,心タンポナーデの対策について教えてください
     Q61 ALアミロイドーシスの心不全について病態と治療を教えてください

この書籍の参考文献

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本参考文献は電子書籍掲載内容を元にしております。

Part 1 腫瘍循環器とは

P.3 掲載の参考文献
P.5 掲載の参考文献
2) 向井幹夫 : 【がん治療の進歩に伴う新しい分野の展開】 腫瘍循環器外来とはonco-cardiology. 成人病 55 : 7-9, 2015
4) 向井幹夫 : がん診療における腫瘍循環器外来の役割. 日本医事新報 4631 : 48-49, 2013
P.7 掲載の参考文献
P.9 掲載の参考文献
P.11 掲載の参考文献
P.13 掲載の参考文献
P.15 掲載の参考文献
1) Committee on cancer survivorship, institute of medicine. From Cancer Patient to Cancer Survivor : Lost in Transition, Hewitt, M et al eds, The National Academies Press, Washington D. C., 2006
2) American Cancer Society. Facts & Figures http://www.cancer.org/content/dam/cancer-org/research/cancer-facts-and-statistics/cancer-treatment-and-survivorship-facts-and-figures/cancer-treatment-and-survivorship-facts-and-figures-2016-2017.pdf (2018年2月閲覧)
5) 佐瀬一洋 : がん治療に関連する心疾患からがんサバイバーを守る-重要性を増すCardio-Oncology-. 新薬と臨牀 66 : 813-820, 2017
P.17 掲載の参考文献
P.19 掲載の参考文献
P.22 掲載の参考文献

Part 2 がん治療に伴う心毒性

P.26 掲載の参考文献
P.29 掲載の参考文献
P.31 掲載の参考文献
P.33 掲載の参考文献
P.35 掲載の参考文献
P.37 掲載の参考文献
1) 大岩加奈ほか : R-CHOP療法が有効であった寒冷凝集素症に合併したB細胞リンパ腫. 日本輸血細胞治療学会誌 63 : 607-613, 2017
2) Zaitsu, R et al : Phase I study of combination therapy with pegylated liposomal doxorubicin and gemcitabine in Japanese patients with recurrent ovarian cancer. J Tokyo Med Univ 75 : 78-83, 2017
3) 齋藤渉ほか : 妊娠中に急速増大した乳癌に対して手術・化学療法を施行した1例. 現代産婦人科 66 : S39-40, 2017
4) 緒方憲太郎ほか : アントラサイクリン系抗腫瘍性抗生物質. 医学のあゆみ 215 : 311-316, 2005
5) 庄野裕志 : シーリーグ : 殺細胞性抗がん剤 チーム アンチビオ 抗がん性抗生物質. プロフェッショナルがんナーシング 7 : 130-134, 2017
P.39 掲載の参考文献
1) 清野精彦ほか : 抗悪性腫瘍薬による心筋症. 日循専門医誌 4 : 337-342, 1996
2) 清野精彦 : 癌化学療法による心毒性-Anthracycline およびTrastuzumab心毒性について. 心臓 46 : 322-329, 2014
3) 青野真由美ほか : がん化学療法における心筋障害の病態と対策-アントラサイクリン心筋症など. 呼吸と循環 64 : 849-857, 2016
P.41 掲載の参考文献
P.43 掲載の参考文献
P.45 掲載の参考文献
P.47 掲載の参考文献
P.49 掲載の参考文献
P.52 掲載の参考文献
P.55 掲載の参考文献
P.57 掲載の参考文献
P.59 掲載の参考文献
1) 日本臨床腫瘍学会編 : がん免疫療法ガイドライン, 金原出版, 東京, 2016
2) 向井幹夫 : 腫瘍循環器 (Onco-Cardiology) とは. 呼吸と循環 64 : 839-840, 2016
3) 鈴木重明 : どのように "irAE" 重症筋無力症を管理するか?. 医学のあゆみ 261 : 1142-1146, 2017
P.61 掲載の参考文献
P.64 掲載の参考文献
P.67 掲載の参考文献
P.70 掲載の参考文献
P.73 掲載の参考文献
P.75 掲載の参考文献
P.78 掲載の参考文献
P.81 掲載の参考文献
2) 室原豊明 : 分子標的薬による心血管障害. 心臓 49 : 812-815, 2017
3) 三好千春ほか : 腫瘍の増殖過程における血管新生. 日本バイオレオロジー学会誌 15 : 146-155, 2001
4) 倉智博久 : 中高年女性の健康ケア. 日産婦誌 54 : 246-251, 2002
5) 緩和医療ガイドライン作成委員会 : がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン, 2版, 金原出版, 東京, 2014
P.83 掲載の参考文献
P.85 掲載の参考文献
2) Markowitz, GS et al : Treatment with IFN-α, -β, or-γ is associated with collapsing focal segmental glomerulosclerosis. Clin J Am Soc Nephrol 5 : 607-615, 2010
4) 薬剤性腎障害の診療ガイドライン作成委員会 : 薬剤性腎障害診療ガイドライン 2016. 日腎会誌 58 : 477-555, 2016
5) がん薬物療法時の診療ガイドライン作成委員会 : がん薬物療法時の診療ガイドライン 2016. 日腎会誌 58 : 985-1051, 2016
P.87 掲載の参考文献
P.89 掲載の参考文献
P.91 掲載の参考文献
2) 日本循環器学会 : 循環器病ガイドラインシリーズ : 非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン (2014年改訂版). http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2014_kyo_h.pdf (2018年1月閲覧)
P.94 掲載の参考文献
P.97 掲載の参考文献
P.99 掲載の参考文献
P.102 掲載の参考文献
P.104 掲載の参考文献

Part 3 クローズアップされるがん関連血栓塞栓症

P.107 掲載の参考文献
P.109 掲載の参考文献
1) 春日雅人ほか : 糖尿病と癌に関する委員会報告. 糖尿病 56 : 374-390, 2013
3) 向井幹夫 : がん治療における血栓塞栓症. 腫瘍循環器 (Onco-Cardiology) における診断と治療. 心臓 49 : 816-821, 2017
P.111 掲載の参考文献
P.114 掲載の参考文献
P.117 掲載の参考文献
P.119 掲載の参考文献
P.122 掲載の参考文献
P.124 掲載の参考文献
P.127 掲載の参考文献
3) Konstantinides, SV et al : 2014 ESC guidelines on the diagnosis and management of acute pulmonary embolism. Eur Heart J 35 : 3033-3069, 69a-69k, 2014
4) Roskob, GE et al : Edoxaban for the treatment of cancer-associated venous thromboembolism. N Engl J Med 2017 [Epub ahead of print]
P.129 掲載の参考文献
P.131 掲載の参考文献
P.133 掲載の参考文献
P.135 掲載の参考文献

Part 4 心臓とがん

P.139 掲載の参考文献
P.141 掲載の参考文献
1) Butany, J et al : A 30-year analysis of cardiac neoplasms at autopsy. Can J Cardiol 21 : 675-680, 2005
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P.144 掲載の参考文献
P.147 掲載の参考文献

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