看護を学ぶ人のための心理学
商品紹介
現在、全国大学数に占める看護学科の割合は約33％とされ、わが国の高齢化に伴い、いま最も需要の高い学科の一つといえます。感覚や感情の断片に現れた病気のサインを読み取り、患者さんとそのご家族に寄り添う看護という仕事。本書では「心理学」をヒューマン・ケアの基礎と位置づけ、看護と心理の接点に注目しました。看護学生がキャンパスライフで直面する日常的な出来事、実習で体験する様々な課題から心理学の基礎を習得できるテキストです。
目次
- 第I部 心のしくみの心理学
第１章 感覚と知覚
・感覚／知覚とはどのようなはたらきか
・感覚／知覚（特に視覚）の機能的特徴
・感覚／知覚機能が失われた場合
◎Column 人は『からだ』をどのように経験しているのだろうか
第２章 記憶
・記憶の種類
・顕在記憶と潜在記憶
・教育ビッグデータからわかってきた潜在記憶の積み重ね
・まとめ
◎Column 認知障害、認知症と看護
第３章 学習
・学習とは
・古典的条件づけ
・道具的条件づけ
・観察学習
・自己強化学習
・まとめ
◎Column セルフケア・生活習慣の改善指導と看護
第４章 感情と動機
・感情の定義と機能
・情動のメカニズム
・動機づけ
◎Column 看護学生の「やる気スイッチ」がオンになる時
第II部 心の発達の心理学
第５章 ライフサイクルと心の発達(1)：
世界の地図を手に入れる（乳幼児期）
・周産期
・乳児期
・幼児期
・病院や施設でのケアへの応用
◎Column 親子のはじまりを支援する
第６章 ライフサイクルと心の発達(2)：
広がる子どもの世界（幼児・児童期）
・子どもの認知の発達
・子どもの社会性の発達
・「死」を理解すること
・子どもの課題と周囲の対応
◎Column 発達障害と看護
第７章 ライフサイクルと心の発達(3)：
アイデンティティに悩む青年期
・青年期という発達期とは
・青年期における心理特性
・現代青年を取り巻く心理教育的環境
・青年期の個性（発達障害を中心に）
◎Column 思春期心性と看護
第８章 ライフサイクルと心の発達(4)：
転換期の中年期、円熟・総括期としての高齢期
・中高年期を取り巻く現状
・生涯発達理論からみた中高年期
・中年期の心理的危機とアイデンティティの再体制化
・高齢期の加齢変化とサクセスフル・エイジング
・障害や大病による心理的危機
◎Column 老年期心理と看護
第III部 心の健康の心理学
第９章 性格－その発達形成とその人らしさ
・性格への歴史的関心
・性格形成に関わる要因－遺伝か環境か
・生涯発達的視点からみた性格形成
・発達段階的視点からみた性格形成
・家庭環境を含む文化的影響と性格形成
◎Column 患者さんの性格を知り、看護にいかす
第10章 性格と知能のアセスメント
・性格
・知能
◎Column 知的障害をあわせもつ患者さんの生きにくさを理解し、ケアにいかす
第11章 ストレスと心の健康
・ストレスとは何か
・心理学的ストレスの理論
・ストレスへの効果的な対処方法
・ストレスへの社会的な取り組み
・まとめ
◎Column 看護学生のためのストレスマネジメント
第12章 カウンセリングと心理療法
・精神分析的心理療法
・認知行動的カウンセリング
・人間中心主義的カウンセリング
・まとめ
◎Column 遺伝カウンセリングとケアリング［
第IV部 社会とのかかわりの心理学
第13章 対人関係
・対人関係の意味
・対人関係の始まり
・対人関係の維持と深まり
・対人関係のつまずきと対処
◎Column 社会的スキル（social skills）と看護
第14章 集団心理－個人と集団の相互作用プロセス
・集団とは
・社会的影響
・集団意思決定とリーダーシップ
・まとめ
◎Column グループと看護
第15章 災害心理
・災害とは
・災害時の「こころのケア」
・被災者のストレスとストレス反応
・救援者のストレスとケア
・心的外傷後成長
◎Column 災害看護と心のケア
第16章 文化と日本人の心
－かくれキリシタンへのアプローチ
・文化とは何か
・かくれキリシタンの基礎知識
・かくれキリシタンの意味世界
・文化の観点からみたかくれキリシタン
・21世紀に生きるわれわれにかくれキリシタンが伝えること
◎Column 私とは異なる文化背景を持つ人の心身の痛みへの看護
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