日本の食品衛生に関する法体系や行政組織は変化し続けている.2003年に国民の健康保護を第一の目的として食品安全基本法が制定され,以後,消費者保護基本法,食品表示法が制定されてきた.さらに2018年,食を取巻く環境変化や国際化の流れを受けて食品の安全をより確保するために食品衛生法の一部が15年ぶりに改正された.こうした時代の変化に対応させるべく,本書も再編集を行い,第2版を刊行する運びとなった.初版同様,食品に備わるべき健康要素や安全条件と,その確保のための衛生管理の項目を中心に,体系的に記述した.