"Textbook of Pharmacoepidemiology"の翻訳版.診療情報やレセプトなどのリアルワールドデータを用いて医薬品の効果や安全性を研究する薬剤疫学は,今後ますますその重要性が増すと考えられる.本書は薬剤疫学の総論,米国におけるデータソース,各種の方法論を網羅的に解説し,初学者から上級者まで満足できる内容となっている.
目次
PART I 薬剤疫学概論
第1章 薬剤疫学とは
第2章 薬剤疫学研究に使用する研究デザイン
第3章 薬剤疫学研究におけるサンプルサイズの設計
第4章 薬剤疫学研究に関連する臨床薬理学の基本原則
第5章 薬剤疫学研究をいつ実施すべきか
第6章 学術界,産業界,規制当局,司法制度からの視点
PART II 薬剤疫学のデータソース
第7章 市販後安全性監視自発報告システム
第8章 薬剤疫学における自動化データベースの概要
第9章 既存の自動化データベースの実例
第10章 フィールド研究
第11章 薬剤疫学研究をどのように実施すべきか.利用できる選択肢からの選択
PART III 薬剤疫学方法論の専門的課題
第12章 薬剤疫学における薬剤と診断データの妥当性
第13章 因果関係が疑われる有害事象の症例報告の評価
第14章 分子薬剤疫学
第15章 薬剤疫学研究における生命倫理の問題
第16章 薬剤疫学研究でのランダム化比較試験の利用
第17章 薬剤経済学:医薬品の経済的評価
第18章 薬剤疫学研究における生活の質(quality of life;QOL)評価
第19章 薬剤疫学におけるメタアナリシス
第20章 服薬アドヒアランス研究
第21章 薬剤疫学研究における交絡をコントロールするための高度なアプローチ