メンタルヘルスの理解のために
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目次
- 第I部 現代のメンタルヘルス
第1章 現代人のメンタルヘルス――代表的な精神障害とその対策
1 現代人に生じやすいメンタルヘルスの問題
2 うつ病と双極性障害
3 不安症(不安障害)
4 睡眠障害(不眠症)
5 メンタルヘルスの維持・増進のための社会資源
第2章 大学生のメンタルヘルス――大学の診療所から
1 大学保健診療所でみた診断の変遷
2 キャンパスで問題となる精神障害
3 大学におけるメンタルヘルス
第3章 メンタルヘルスを支えるしくみ――精神保健福祉と制度精神療法
1 精神保健福祉士と関連職種について
2 日仏の精神医学史の比較
3 わが国における精神科医療改革の取り組み
4 資格化をめぐる課題――Y問題について
5 精神科病院批判と病院外の改革の試み
6 資格化とその後
7 再び疎外に焦点をあてて
第II部 日本のメンタルヘルスのこれまで
第4章 日本の精神医療の歴史――精神障害者の処遇に着目して
1 古代から江戸時代までの精神医療と狂気観
2 近代以降の精神衛生行政にみる精神障害者の処遇
3 精神障害者解放の前に立ちはだかる漆喰壁の正体
第5章 洛北岩倉と精神医療――地域で患者を介護していくための手がかりを求めて
1 岩倉における精神障害者受け入れのはじまり
2 京都癲狂院と岩倉
3 岩倉病院と精神障害者家族的看護
4 岩倉において精神障害者家族的看護を可能にしたもの
5 暮らしの変化と精神障害者家族的看護の伝統の消失
6 共生への道
第6章 日本の文化と心の病い――柳田國男の視点より
1 心を文化との関係から見つめる視点
2 心と文化をめぐる視点の移り変わり
3 心を見つめる日本民俗学の視点
4 民俗学の視点がもたらすもの
5 視点に自覚的であるために
第7章 精神の病いとその治癒の場をめぐる逆説――アジール/アサイラム論の観点から
1 「アジール」としての精神科病院
2 アジール論からみた近代日本の精神医療
3 医療観察法をめぐる問題
4 社会的入院――障壁としての「世間」
5 課題――恐れの克服
第III部 メンタルヘルスをめぐるこれから
第8章 当事者研究の歴史――障害者運動と依存症自助グループの出会い
1 はじめに――本章の目的
2 力を取り戻す
3 無力を認める
4 前向きな無力さ――当事者研究の誕生
5 おわりに――合流を必要としていたのは誰か
第9章 ミーティング文化の導入――制度精神療法,オープンダイアローグ,自助グループ
1 ミーティング文化とは
2 制度精神療法
3 オープンダイアローグ
4 自助ミーティング
5 ミーティング文化の意義
第10章 認知症の現在――認知症の「社会」化から見えてくるもの
1 「地域密着型デイサービス」の実践
2 社会のなかの「認知症」
3 「認知症」・老いること・生きること
第11章 スピリチュアルペインと現象学的アプローチ――実存的苦悩を体験から捉えるために
1 スピリチュアルペイン
2 スピリチュアルペインへの存在論的アプローチ
3 精神障害者の当事者研究にみるスピリチュアルケアと現象学の接点
4 現象学的アプローチ