精神障害作業療法入門 改訂第2版
書籍・雑誌
≪全国送料無料でお届け≫
取寄せ目安:8~14営業日
目次
- 第1章 序論
1「精神障害」ということば
2 精神障害リハビリテーションの理念
3 作業療法は何に関わるのか
4 本書の構成
第2章 作業療法観
1 ヤスパースの作業療法観
2 呉秀三の実践と作業療法観
3 菅修~作業療法の奏効機転
4 内村英幸の慢性統合失調症患者を対象とした実践
5 非日常としての医療に日常をもちこむ
6 作業療法観のまとめ
第3章 作業療法の対象疾患
1 精神疾患の分類
・病因的分類
・症候群を中心とした分類
・重症度を考慮した分類(カーンバーグの人格構造論に基づく分類)
2 統合失調症
・概念と歴史
・疫学
・症状
・病型分類
・基本的な治療
第4章 統合失調症患者を理解するための基礎知識
1 統合失調症患者の3つの側面
2 回復過程
3 行動特性と認知機能障害
4 障害の構造(障害論)
・WHO の国際障害分類
・疾患と障害の関係
5 脆弱性-ストレス-保護因子モデル
6 病前性格と人柄
7 生活課題と基本的欲求
8 ドパミン仮説
第5章 対象者理解の方法
1 対象者理解の観点
・横断的理解と縦断的理解
・日常生活のあり方をみる
・共感的に理解する
・生物-心理-社会モデルに基づく理解
・自分自身の生活を主体的につくりあげる存在としてみる
2 対象者理解のための情報源と情報を収集する方法
・情報源
・情報を取集する方法
第6章 日常生活の制限─6 要因モデルと作業療法の進め方
1 日常生活の制限─6要因モデル
・日常生活の制限─6要因モデルの概略
・日常生活の制限─6要因モデルの特徴と有用性
・日常生活の制限─6要因モデルの使い方
2 作業療法の進め方
・対象者を大まかに把握する
・日常生活の制限の程度を知る
・日常生活の制限を生じさせる原因を探す
3 治療・介入する
・治療・介入のための基礎
・治療・介入の方法
4 作業療法の実施形態
・個人作業療法
・集団作業療法
5 作業療法を行ううえでの注意
・事故を防ぐ
・転移と逆転移~治療者としての距離
・事前の準備の重要性
・自分のメンタルヘルスにも配慮する
6 日常生活の制限─6要因モデルによる実践例
【精神症状および認知機能障害に対するアプローチ】
〈幻聴への対処方法を獲得することで生活範囲の拡大に繋がった実践例〉
〈認知機能障害に対して代償的アプローチ(認知適応法)を用い
生活の安定に繋がった実践例〉
〈認知機能を高めるアプローチ(認知矯正法)を行うことで
退院への自信を深めた実践例〉
【これまでの生活で形成された心理的傾向に対するアプローチ】
〈退院の意志のない長期入院患者が活動を通じて自己効力感を高め
施設に退院できた実践例〉
【現在の状況に対する心理的反応に対するアプローチ】
〈精神病の苦悩と自己葛藤を父親に吐露できたことで
日常生活の安定に繋がった実践例〉
〈自己の内面を表出することで精神的安定を得て
就労継続支援A型施設へ通えるようになった実践例〉
【生活技能の未習得あるいは喪失に対するアプローチ】
〈退院支援グループで生活技能へのアプローチを行い,
グループホームへの退院に繋がった実践例〉
【知識・情報の不足に対するアプローチ】
〈病気に対する知識と服薬に対する意義の獲得を目的とした
作業療法を行い服薬の安定に繋がった実践例〉
【環境の未整備に対するアプローチ】
〈さまざまな社会資源の利用を通じて症状の安定および
家族関係の改善に繋がった実践例〉
第7章 地域での生活を支える
1 精神医療福祉の歩み
2 リカバリーとエンパワメント
・リカバリーとは
・体験としての精神障害
・リカバリーの実践
3 ICFとMTDLP
・ICFとは何か
・ICFはどのように役立つのか
・ICFを活用するコツ
・MTDLPとは何か
・MTDLPはどのように役立つのか
・MTDLPを活用するコツ
4 IPW(専門職連携)
5 医療と福祉
・自立支援医療(精神通院医療)
・精神科デイケアなど
・障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス
・訪問看護
・就労移行支援
・ACT(Assertive Community Treatment:包括型地域生活支援プログラム)
・病院と地域との連携
6 家族支援
・家族のあり方
・家族会
・家族を支援する視点
・家族の心理と作業療法