それは「詳しくはホームページで」の裏側で起きていた
少子高齢化に加え単身化、となれば身寄りなき老後も珍しくない。日本の高齢者は海外比で「孤立している」と、国も「防止策」の指針を示すが、孤立は決して個人レベルの問題ではない。
社会の不平等を拡大したコロナ禍では、医療介護の破綻、貧困、孤立、システム不全で、ひとは哭(な)いた。老いること=貧しくなる、しかも「つらいは言えない」「迷惑をかけたくない」から悲劇も。老いは誰にも容赦なく、やがて自分でできることをひとつひとつ奪っていく。仏頂面した現代社会の解剖こそ急がれた。