第1章 遺伝と分子生物学・分子栄養学の基礎
1 遺伝と遺伝子の基礎
2 分子生物学とその歴史
A DNAの増幅
B 核酸の検出・定量
C 塩基配列の解析
D 近年・これからの技術の進歩
3 栄養学の変遷と分子栄養学
第2章 細胞と生体分子
1 細胞の構造と機能
A 細胞膜
B 小胞体
C ゴルジ体
D エンドソーム
E リソソーム
F ペルオキシソーム
G ミトコンドリア
H 核
2 細胞と体
A 表皮角化細胞と皮膚線維芽細胞
B 筋細胞
C 骨細胞
D 脂肪細胞
E 小腸の細胞
F 血液細胞
G 細胞の分化と脱分化
3 細胞を構成する生体成分
A タンパク質
B 核酸
C 脂質
4 代謝と酵素
A 酵素とATPの役割
B 糖代謝
C 脂質代謝
D アミノ酸代謝
〈臨床のトピック〉味細胞と腸管細胞は同じ?
第3章 DNAの複製と細胞分裂
1 染色体の構造
A 染色体の構成要素
B ヒトの染色体
C 染色体の基本構造
2 DNA複製のしくみ
A DNA 二本鎖をほどく
B ヌクレオチドの付加
C DNAポリメラーゼの校正機能
D プライマーの合成と除去
3 細胞分裂
A 細胞周期
B 体細胞分裂と染色体
C 減数分裂と遺伝のしくみ
〈臨床のトピック〉核酸を食べる?
第4章 遺伝子の発現(タンパク質合成)
1 遺伝子発現
2 RNAの構造
3 RNAの種類
4 RNAの合成(転写)
A RNAポリメラーゼによるRNAの合成
B 転写の開始と終結(RNAポリメラーゼIIの場合)
5 RNAプロセシング
A 5′キャップ付加
B ポリアデニル化
C スプライシング
6 タンパク質の合成(翻訳)
A 遺伝暗号(コドン)
B tRNA
C リボソーム
D 翻訳の開始と終結
7 翻訳後(折りたたみ)
8 真核生物と原核生物の遺伝子発現の違い
〈臨床のトピック〉mRNAスプライシングとヒトの疾患
第5章 遺伝子発現制御と細胞機能
1 同じ遺伝子情報から異なった細胞がつくられるしくみ
2 転写調節と転写因子
3 アクチベーターの構造
A DNA結合ドメイン
B 転写活性化ドメイン
4 コアクチベーターとコリプレッサー
5 栄養状態に応じた遺伝子発現制御
A 空腹時に働く転写因子
B 摂食時に働く転写因子
6 クロマチンの構造と遺伝子発現制御
A エピジェネティック修飾
7 翻訳調節
8 タンパク質の翻訳後修飾
A プロテアーゼによる切断
B S-S結合
C リン酸化
D 糖鎖付加
E その他の修飾
9 タンパク質分解
A タンパク質の半減期
B タンパク質分解酵素
〈臨床のトピック〉医薬品と転写制御
第6章 内分泌因子と栄養素による情報伝達
1 細胞間および細胞内の情報伝達
2 細胞間情報伝達分子と受容体
A イオンチャネル型受容体
B 核内受容体
C Gタンパク質共役型受容体(GPCR)
D チロシンキナーゼ型受容体
E サイトカイン受容体
〈臨床のトピック〉2型糖尿病解明への道
第7章 さまざまな生命現象と遺伝子
1 分化・発達
A 遺伝子のオン・オフ
B 栄養素による調節
2 老化
A エラー蓄積説
B プログラム説
3 アポトーシス
A アポトーシスとネクローシス
B アポトーシスの分子機構
C アポトーシスの意義
4 免疫系
A 生体防御の種類
B 抗体と遺伝子再編成
〈臨床のトピック〉超高齢社会における老化予防と寿命遺伝子
第8章 ヒトの遺伝子
1 ヒトゲノム
A ヒトゲノムの構成
B タンパク質をコードする遺伝子
C 偽遺伝子
D 遺伝子ファミリー
E 遺伝子同士の重複
F トランスポゾン
2 遺伝子バリアント
A 一塩基バリアント
B 欠失・挿入
C コピー数バリアント
D 染色体構造バリアント
3 非コードRN A
A 短鎖非コードRNA(short nCRNA)
B 長鎖非コードRNA(lnCRNA)
4 性と遺伝子,インプリンティング
A X染色体とその不活性化
B 偽常染色体領域
C Y染色体
D ゲノムインプリンティング
〈臨床のトピック〉民族による遺伝子バリアント
第9章 疾患と遺伝子
1 疾患と発症要因
2 単一遺伝子疾患
A 常染色体顕性遺伝病
B 常染色体潜性遺伝病
C X連鎖(伴性)遺伝病
D 先天性代謝異常症
3 多因子疾患
A がん
B 肥満
C 糖尿病
D 脂質異常症
E 高血圧
4 疾患遺伝子および疾患感受性遺伝子の探索方法
A 単一遺伝子疾患の解析
B 多因子疾患の解析法
5 エピジェネティクスと疾患
A がんとエピジェネティクス
B DOHADドーハッド説
〈臨床のトピック〉ゲノム編集技術を用いた次世代遺伝子治療
第10章 食品成分と遺伝子
1 絶食/摂食に応答した遺伝子発現の変化
A 摂食に応答した遺伝子発現
B 絶食に応答した遺伝子発現
2 食品成分による遺伝子発現の制御
A エネルギー産生栄養素(三大栄養素)による遺伝子発現制御
B ビタミン,ミネラルによる遺伝子発現制御
C 非栄養素による遺伝子発現制御
〈臨床のトピック〉大豆イソフラボンのエストロゲン様作用
第11章 時間栄養学
1 食事と体内時計
A 時計遺伝子が刻む体内時計のしくみ
B 体内時計の時刻を調節するしくみ
C 朝食と体内時計の関係
D 朝型・夜型クロノタイプと食習慣
2 時間栄養学の応用
A 摂食のタイミングと体重調節
B 摂食のタイミングと血糖調節
C タンパク質摂取タイミングと筋合成
〈臨床のトピック〉AI食事管理アプリによる時間栄養学研究
第12章 分子栄養学研究の基礎技術
1 遺伝子を分離する
A DNAの抽出
B RNAの抽出
C 電気泳動法
2 目的の遺伝子を手に入れる
A 遺伝子組換えに用いる酵素
B 宿主とベクター
C クローニングの実際
3 P CR法で遺伝子を増やす
A PCR法
B 定量PCR法
C RT-PCR法
4 遺伝子を検出する
A ハイブリダイゼーション
B ハイブリダイゼーションに用いる標識
5 遺伝子配列を決定する
A 従来の塩基配列決定法
B 次世代シークエンサーによる塩基配列決定法
6 遺伝子導入
A 動物細胞における遺伝子導入技術
B トランスジェニック(遺伝子導入)動物
C レポーターアッセイ
D 植物への遺伝子導入技術
7 遺伝子ノックアウト
A ノックアウトマウスの作製
B コンディショナル(条件付き)ノックアウトマウス
C RNAによる遺伝子ノックダウン
8 遺伝子治療
A 遺伝子治療用ベクター
B 遺伝子治療の対象疾患
9 ゲノム編集
A ゲノム編集の原理
B CRISPR/CAs9によるゲノム編集
10 細胞工学的技術
A iPS細胞
B オルガノイド
〈臨床のトピック〉がん治療の救世主となるか~CAR-T細胞療法~
第13章 分子栄養学の今後の展望
1 ヒトゲノム計画と栄養学
A ヒトゲノム計画
B ヒトの多様性を生み出すもの
2 ニュートリゲノミクス
A 栄養素や食品成分の作用メカニズムの解明
B バイオマーカーの同定
C オミクス解析技術の進展
3 腸内細菌叢と生体への影響
A 腸内細菌叢と代謝産物
B 腸内細菌叢と健康
C 腸内細菌叢の解析手法
4 個人の体質にあわせた栄養指導
A 遺伝子バリアントとは
B 遺伝子検査
C 集団と個人
D 遺伝子バリアントに対応した栄養指導:日本での活用例
5 プレシジョン栄養学(今後の展望)
A 栄養学の課題
B プレシジョン栄養学