美容外科×精神科 身体醜形症BDDチェックマニュアル

出版社: 金芳堂
著者:
発行日: 2026-06-01
分野: 臨床医学:外科  >  形成外科学
ISBN: 9784765321051
電子書籍版: 2026-06-01 (第1版第1刷)
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商品紹介

身体醜形症(body dysmorphic disorder:BDD)は美容医療の患者さんのうち約20%が合併しているとも言われ、またうつ病や高い自殺リスクを伴う場合があります。美容医療が治癒につながらず、むしろ悪化するケースも少なくないため、スクリーニングの必要性が指摘されています。
そこで本書では、精神科医だけではなく、BDDの患者さんに遭遇しやすい美容医療従事者にも向けて、具体的なスクリーニングツールの使い方や、診察時の観察の工夫をわかりやすく提示しました。現場ですぐに活用できる実践的な対応マニュアル本です。
なお、BDD患者さんが自発的に精神科を受診することは稀です。そのため、美容医療の現場から適切に精神科へ紹介したり、連携したりする必要があります。
巻末には、スクリーニングツール(BDDチェックシート)収録したので、ぜひ活用してください。

目次

  • 1章 身体醜形症とは何か
    1 身体醜形症とは
    BDDの診断的位置づけとDSM-5に至るまでの変遷
    DSM-5-TRにおけるBDDの診断基準
    BDDの鑑別診断
    BDD患者の臨床像、発症に関連する要因、そして美容外科手術のリスク
    BDDの成因仮説、特に幼少期の逆境体験を中心に
    BDDの疫学、特に美容医療における頻度、そして経過と予後

    2 BDDの併存症

    3 BDD患者の自殺関連事象

    4 美しさと病の境界線~こだわる身体部位、男女差や文化差を含めて

    5 おわりに

    2章 美容医療を求める身体醜形症患者
    1 美容外科の現場で、どのような患者が身体醜形症といえるのか
    身体醜形症を想起させる有名人
    美容外科の日常診療でも身体醜形症を疑う患者は少なくない
    身体醜形症との決めつけが危険なことも
    社会様式の変化によって生まれてくる新たな身体醜形症

    2 美容医療が生み出す身体醜形症
    美容外科医は身体醜形症のゲートキーパー
    美容外科美容外科手術への低い満足度
    美容医療が生み出す新たな身体醜形症患者

    3 美容医療で救える身体醜形症もある
    美容外科の手術で「良くなった」身体醜形症の患者
    美容外科手術は、本当に身体醜形症の患者には禁忌なのか?
    美容外科手術で改善することがあるのか?
    患者の利益のために必要なことは?

    4 若年者の美容外科手術について
    美容医療の「低年齢化」
    昨今の若年者が置かれた環境と身体醜形症
    若年者の美容外科と周囲の大人の責任

    3章 美容医療現場での身体醜形症チェックリスト
    1 問診時のチェックポイント
    美醜の罠
    気にする部位は一点集中
    左右のアンバランスさを気にする
    気になる部位は中央に寄る
    美しくなってしたいことがあるかどうか

    2 視診・触診時のチェックポイント
    自傷行為の跡
    マスクを外せるかどうか
    皮膚むしりがあるかどうか
    抜毛があるかどうか
    視線を合わせるかどうか

    3 行動観察のポイント
    行動が反復する
    安全確保行動
    リスクへの感受性と予防のための計画行動

    4 チェックシートの活用法
    BDDQ 最も簡便なスクリーニング質問
    COPS
    BDD-YBOCS

    5 各診療科における留意点
    歯科・矯正歯科
    耳鼻科・眼科
    整形外科
    皮膚科
    内科
    形成外科
    泌尿器科・婦人科
    性別適合手術

    4章 身体醜形症が疑われる患者への対応とコミュニケーション
    1 コミュニケーションの基本
    施術より前に必要な患者との関係性:治療同盟
    コミュニケーションの仕組み
    正確な共感とは?
    間違い指摘反射
    聞き返し
    情報提供するときのコツ

    2 トラブル・炎上を防ぐ方法
    トラブル・炎上の入り口を見つけよう
    怒りと嫌悪を見分ける
    肯定表現にする
    その情報はどこで伝える?
    その情報はいつ伝える?

    3 クレームに対応する
    目指すゴールは人それぞれ
    関わりを断つことも想定する
    「関わりをつくる」の反対は?
    カスタマーハラスメント(カスハラ)対策
    口コミへの対応
    スタッフ間のコミュニケーション

    5章 専門機関との連携とアフターフォロー
    1 精神科における身体醜形症の治療
    身体醜形症は治せる
    身体醜形症の薬物療法
    身体醜形症の精神療法
    身体醜形症の認知行動療法

    2 精神科への紹介のタイミングと方法
    紹介するタイミングと方法
    どこへ紹介したらよいか
    こんな治療者に要注意
    精神科の未来

    3 家族や周囲の人との連携の構築
    身体醜形症の家族とは
    家族への対応の仕方
    家族が当事者に対してできること
    美容医療機関が家族に対してできること
    周囲の人との連携

    4 アフターフォロー:美容医療との付き合い方
    身体醜形症の治療のゴールとは
    精神疾患を持つ人の美容医療で気をつけること
    未成年の美容医療
    成人の美容医療
    高齢者の美容医療

    6章 美容医療における今後の課題
    1 美容医療とメディア
    女性誌からSNSへ、情報発信の重心は今どこにあるのか
    海外から指摘
    された報道体制の課題
    女性誌が存在感を示した理由
    インターネットがもたらした双方向性への変化
    今だからこそできた専門特化型メディア

    2 情報発信するときの注意点―「煽り情報」への立ち向かい方
    話すべき事実を並べていく
    「見出し」が決める話の組み立て
    「ロジカルシンキング」という技術
    裏づけする根拠を当てる

    3 海外医療ツーリズムの現状と課題―117万人に達した渡韓患者のクリニック選びの基準とは?
    選びにくいクリニック
    プライベートまで調べ上げるファシリテーター

    4 人を幸せにする美容医療とは―国が変わり、業界が変わり、美容医療はより良くなる
    学会が主導する業界ガイドラインが2026年に公開予定
    業界の透明化は不可欠

    column
    DSM-5-TRの強迫症および関連症(OCRD)
    マイケル・ジャクソンはBDDだった?
    対人恐怖症とBDD
    形成外科学会と美容外科学会と、もう一つの美容外科学会
    赤ん坊の写真と人権~「Nevermind裁判」が投げかけたもの
    身体醜形症は引きこもりよりマシ?
    身体醜形症を治療するようになって
    美容による健康被害 奈良時代から明治時代まで
    情報発信の可能性と限界
    人の話を聞くときに数えるもの
    外からは何が得意か見えづらい
    一般メディアが美容医療学会を取材できるようになれば

    巻末付録:スクリーニングツールBDDチェックシート
    1 BDD
    2 COPS
    3 BDD-YBOCS

    あとがき
    索引
    編著者プロフィール

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