イチョウの自然誌と文化史

出版社: 裳華房
著者:
発行日: 2014-02-10
分野: 基礎医学  >  基礎医学一般
ISBN: 9784785358570
電子書籍版: 2014-02-10 (ver.1.0)
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商品紹介

古来から日本人にとって親しみ深いイチョウは,ギンナン料理はもとより,街路樹として植えられ,シンボルマークや文学作品にも数多く登場してきた.明治時代,平瀬作五郎と池野成一郎によるイチョウやソテツの精子発見は,日本人が世界に先駆けて行った独創的な研究であるが,本書では,その舞台背景を当時の貴重な資料とともに紹介する.さらにイチョウの属名 Ginkgo については,ケンペルの誤記説が通説となっているが,実は長崎方言の発音を忠実に再現した結果なのではないかという,著者の興味深い仮説も紹介している.

目次

  • 表紙
  • はじめに
  • 目次
  • 第1章 イチョウ精子発見は、なぜ大発見か ?
  • 1・1 明治初期の科学の状況
  • 1・2 外国人教師
  • コラム その後のモース
  • 1・3 日本人の発見
  • 1・4 精子発見の大イチョウ
  • 1・5 私の追跡作業
  • 1・6 シュトラスブルガーとは ?
  • 1・7 イチョウ精子観察
  • 1・8 シュトラスブルガーの得たギンナン
  • コラム ヴェットシュタイン
  • 第2章 イチョウの旅路 : 日本からヨーロッパへ、そして、ウィーンからボンへ
  • 2・1 ウィーンからボンへ
  • 2・2 ウィーン大学のイチョウ
  • 2・3 ケンペルがイチョウをヨーロッパにもたらした
  • コラム デトモルト
  • 2・4 イチョウの拡がり
  • コラム イチョウにおける性転換について
  • 2・5 余波
  • コラム 嘗百社と赭鞭会
  • 第3章 生きている化石としてのイチョウ
  • 3・1 生命の誕生
  • 3・2 クチクラ、気孔、リグニン
  • 3・3 水の輸送
  • 3・4 種子形成
  • 3・5 イチョウの諸形質
  • 3・6 ソテツ
  • 3・6・1 ソテツでの精子発見
  • 3・6・2 ソテツ類の系統
  • 3・7 その他の「生きている化石」
  • 3・7・1 メタセコイア
  • コラム アケボノゾウ
  • 3・7・2 コウヤマキ
  • 3・7・3 改めて生きている化石とは
  • コラム 生きている化石
  • 第4章 平瀬作五郎と池野成一郎の肖像
  • 4・1 イチョウ発見に関わる群像
  • 4・2 平瀬作五郎
  • 4・3 内藤誠太郎、矢田部良吉、橋是清、森有礼
  • 4・4 高橋是清
  • 4・5 内藤誠太郎
  • 4・6 平瀬作五郎の退任
  • 4・7 池野成一郎
  • コラム 予備門時代の池野成一郎
  • 第5章 イチョウの繁栄と衰退のドラマ
  • 5・1 イチョウの化石
  • 5・2 中生代でのイチョウの繁栄
  • 5・2・1 繁栄への道
  • 5・2・2 中生代におけるイチョウの多様性
  • 5・3 現生イチョウへの道
  • 5・4 イチョウの系統関係
  • コラム ヴィリ・ヘニッヒ ( Willi Hennig )
  • 5・5 衰退への前段階
  • 5・6 新生代におけるイチョウの衰退のドラマ
  • 5・6・1 新生代での衰退
  • 5・6・2 イチョウの絶滅
  • 5・6・3 イチョウ消長のダイナミズム
  • 5・6・4 残存したイチョウ
  • 【補遺】 RAPD、葉緑体ゲノム、PCR
  • 第6章 イチョウは中国から日本へ運ばれてきた
  • 6・1 日本のイチョウ
  • コラム 鶴岡八幡宮のイチョウ
  • 6・2 シナン ( 新安 ) 沈船
  • 6・2・1 海洋考古学によりもたらされたもの
  • コラム アンチキテラ
  • コラム メアリー・ローズ
  • コラム 蒙古沈船
  • 6・2・2 シナン ( 新安 ) 沈船の回収
  • 6・2・3 酵素多型
  • 6・3 日本におけるイチョウ
  • 6・3・1 日本のイチョウ
  • 黄葉
  • チチ
  • 6・3・2 イチョウの変異
  • お葉付きイチョウ
  • オチョコバ ( ラッパ ) イチョウ
  • その他の変異
  • 6・3・3 文化史的側面からのイチョウ
  • 街路樹
  • シンボルとしてのイチョウ
  • ギンナン料理
  • 火除け
  • イチョウ葉のシミ ( 紙魚 ) 除け効果
  • ギンナン細工
  • 詩歌に登場するイチョウ
  • 文学作品に登場するイチョウ
  • 第7章 そしてイチョウは世界へ広がった
  • 7・1 ヨーロッパでの拡がり
  • 7・2 イチョウの新大陸への拡がり
  • 7・3 イチョウ成育環境
  • 第8章 医薬品としてのイチョウ
  • 8・1 白果
  • 8・2 イチョウ葉
  • フラボノイド
  • テルペノイド
  • 8・2・1 イチョウ葉エキス
  • 8・2・2 イチョウ葉エキスの薬理学的効果
  • 8・2・3 イチョウ葉エキスの臨床効果
  • コラム シュヴァーベ社見学記
  • 第9章 ケンペルがイチョウをGinkgoと呼んだ
  • 9・1 廻国奇観
  • 9・1・1 Ginkgo誤記説
  • 9・1・2 「廻国奇観」のイチョウの説明
  • 銀杏またはギンナン、俗にはイチョウ
  • 9・1・3 Ginkgoの検証
  • 9・1・4 廻国奇観の日本の植物
  • コラム チュンベリー ( Carl Peter Thunberg )
  • コラム ケンペル標本との出会い
  • 9・2 「日本誌」の成立まで
  • 9・3 'The History of Japan' 日本誌
  • 9・4 今村源右衛門英生
  • 第10章 ゲーテとイチョウ
  • 10・1 ゲーテのイチョウへのこだわり
  • コラム マリアンネ・フォン・ヴィレマー ( Marianne von Willemer )
  • 10・2 ゲーテと植物
  • 10・3 ABCモデル
  • 10・4 花とは ?
  • コラム フロリゲン
  • 第11章 小石川植物園植物散策と歴史的背景
  • 11・1 植物散策
  • コラム メンデルブドウ
  • コラム ニュートンのリンゴ
  • 11・2 歴史の中の植物園
  • 11・2・1 明治維新以降
  • コラム 小笠原諸島の絶滅危惧植物
  • コラム 日光植物園
  • 11・2・2 御薬園時代
  • コラム 植物園と御庭番
  • 11・2・3 江戸以前
  • 第12章 イチョウが教えてくれるもの
  • 第13章 終章
  • 引用文献
  • 索引
  • 奥付

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この書籍の参考文献

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引用文献

P.194 掲載の参考文献
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[14] K.J. Norsog, T.J. Nicholls : The Biology of the Cycads. Cornell Univ. Press (1997)
[15] 斎藤清明 : メタセコイア (中公新書), 中央公論社 (1995)
[16] 前川文夫 : 日本固有の植物 (玉川選書), 玉川大学出版部 (1978)
[17] 上田正昭 : 私の日本古代史 (下) (新潮選書), 新潮社 (2012)
[18] 古田亮 : 高橋由一 (中公新書), 中央公論社 (2012)
[19] 小倉謙 : 東京帝国大学理学部植物学教室沿革 (1940)
[2] 久米邦武 編: 特命全権大使 米欧回覧実記 (1~5) (岩波文庫), 岩波書店 (1977)
[20] 高橋是清 : 高橋是清自伝 (上下) (中公文庫), 中央公論社 (1976)
[21] 中野実: 東京大学物語, 吉川弘文館 (1999)
[22] クララ・ホイットニー: 勝海舟の嫁 クララの明治日記 (上下) (中公文庫), 一又民子・岩原明子・高野フミ・小林ひろみ 訳, 中央公論社 (1996)
[23] 江藤淳: 漱石とその時代, 第二部 (新潮選書), 新潮社 (1970)
[24] 池野成一郎: 植物系統学, 裳華房 (1906)
[25] Arthur C. Doyle: The Lost World and Other Stories, Wordsworth Classics (1987)
[26] P. Crane : Ginkgo, Yale University Press (2013)
[27] W. Hennig : Phylogenetic Systematics, University of Chicago Press (1979)
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[31] 龍 粛訳 : 吾妻鏡 (4) (岩波文庫), 岩波書店 (1941)
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[33] P. Thockmorton : The Sea Remembers: Shipwrecks and Archaeology. Chancellor Press, London (1998).
[34] J. マーチャント : アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ (文春文庫), 木村博江訳, 文藝春秋 (2011)
[35] 辻邦生 : 銀杏 (いちょう) 散りやまず (新潮文庫), 新潮社 (1995)
[36] 海音寺潮五郎 : 二本 (ふたもと) の銀杏 (ぎんなん) (上下) (文春文庫), 文藝春秋 (1998)
[37] 夏目漱石 : 三四郎 (新潮文庫), 新潮社 (1948)
[38] 島崎藤村 : 破戒 (岩波文庫), 岩波書店 (2002)
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[44] 平沢一 : 書物航游 (中公文庫), 中央公論社 (1996)
[45] E. ケンペル : 江戸参府紀行日記, 斎藤信訳, 平凡社 (1977)
[46] 新井白石: 西洋紀聞 (岩波文庫), 岩波書店 (1936)
[47] 今村明恒: 蘭学の祖-今村英生, 朝日新聞社 (1942)
[48] B. ボダルト=ベイレイ, D. マサレラ (編) : 遥かなる目的地, 中直一, 小林小百合訳, 大阪大学出版会 (1999)
[49] B. ボダルト=ベイレイ : ケンペル, 中直一訳, ミネルヴァ書房 (2009)
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[51] J. W. ゲーテ : 西東詩集 (岩波文庫), 小牧健夫訳, 岩波書店 (1962)
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[53] S. Schneckenberger : Goethe und die Pflanzenwelt, Palmen Garten Frankfurt (1999)
[55] 熊沢正夫 : 植物器官学, 裳華房 (1979)
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[57] 上田三平 : 増補改訂 日本薬園史の研究, 渡辺書店 (1972)
[58] 小野蘭山没後200年記念誌編集委員会 : 小野蘭山, 八坂書房 (2010)
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[62] 西角井正慶 : 古代祭祀と文学, 中央公論社 (1966)
[63] 伊藤圭介 : 伊藤圭介日記 (第16集), 圭介文書研究会編, 名古屋市東山植物園 (2010)
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[66] 篠遠喜人・ 向坂道治 : 大生物学者と生物学, 興学社出版部 (1930)
[67] W. Troll : Praktische Einfuhrung in die Pflanzenmorphologie, Erster Teil : Der Vegetative Aufbau, VEB Gustav Fischer Verlag (1954)
[68] スティーヴン・ジェイ・グールド : ワンダフル・ライフ, 渡辺政隆訳, 早川書房 (2000)
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[70] 植物文化研究会編集 : 図説 花と樹の大事典, 柏書房 (1996)
[71] 木村陽二郎 : ナチュラリストの系譜 (中公新書), 中央公論社 (1983)
[72] 板沢武雄 : シーボルト, 吉川弘文館 (1988)
[73] 高橋啓一 : 化石は語る, 八坂書房 (2008)
[8] Knaurs Kulturfuhrer in Farbe, Deutschland. Droemer-Knaur Verlag (1994)
[9] B. ボダルト・ベイリー : ケンペルと徳川綱吉 (中公新書), 中 直一 訳, 中央公論社 (1994)

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