今号は「先天異常・奇形」を主題に編集いたしまいた。遺伝子診断、遺伝子治療と、世の中こぞって遺伝子を話題にするようになりました。一昔前、奇形症候群がまさに症候群で、さまざまな症状を組合せ総合的に考え診断していたころを考えると隔世の感がします。地道な症状の変化と染色体、さらには遺伝子の検討を積み重ね症候群と遺伝子の関係を明らかにされてきた先生方の努力に頭が下がります。数多の患者さんから得られた情報が、奇形症候群はもとより他の疾患の遺伝子診断、治療にまで恩恵を与えるようになってきました。(「編集後記」より)