血液透析とエンドトキシン

出版社: 東京医学社
著者:
発行日: 2002-07-25
分野: 臨床医学:外科  >  麻酔科学/ペイン
ISBN: 488563136x
書籍・雑誌
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2,420 円(税込)

商品紹介

いま、日本の透析医療において透析掖エンドトキシン濃度が一桁であることは半ば常識になりつつあります。数年前には、そのような医療経済を無視した風潮作りは許せぬと数名の医師から痛烈なご批判を頂きましたが、結果的に通常の血液透析であっても透析掖エンドトキシン濃度が低ければアミロイドなどの発症が遅延されることが徐々に明らかとなり、日本の血液透析医療の質は世界でトップレベルを維持するに至っています。私にとっても1つの賭ではありましたが、信念をもって皆様とともに開拓し、よい方向へと進めたことは最大の喜びです。私たちが行っている血液透析は、世界的にみると極めて特殊です。移植医療が普及しない状態で多くの腎不全患者さんをかかえ、QOLを低下させないよう透析医療の先輩方は並々ならぬ努力をされてきました。その努力の成果をもとに、今日、そして明日の透析医療を担う私たちは、さらに質の高い透析医療を目指すべきです。(「序」より)

目次

  • 血液透析とエンドトキシン

    ―目 次―

    1 エンドトキシン測定法(通常法・超高感度法)
    はじめに
    1.エンドトキシン測定法の種類
    2.リムルス試験によるエンドトキシン測定の原理と手法
    3.エンドトキシン測定の現状
    4.リムルス試験を用いた高感度エンドトキシン測定法
    おわりに
    提言:究極の水処理技術/透析医療における透析液清浄化の位置付け

    2 ETの生理活性
    はじめに
    1.LPSのサイトカイン誘導機序
    2.LPSによって産生されるサイトカイン
    3.ETの活性
    おわりに
    提言:透析医療における透析液清浄化の位置付け

    3 低濃度エンドトキシンの慢性毒性
    はじめに
    1.背景
    2.透析液の汚染とET研究の歴史
    3.ETの慢性毒性と臨床的意義
    4.低濃度ETレベルとは
    おわりに
    提言:透析医療における透析液清浄化の位置付け―透析液正常化の位置付けはフィロソフィーの問題?―

    4 ETフリー化を目指した透析液での臨床効果
    はじめに
    1.エンドトキシンは慢性炎症反応を惹起する
    2.透析液清浄化の臨床効果
    3.どこまで透析液を清浄化すべきなのか
    おわりに
    提言:「どこまでやるの?」「どこまでもやるの」

    5 逆濾過によるエンドトキシン侵入の可能性
    はじめに
    1.ダイアライザーにおける内部濾過
    2.ダイアライザー内での拡散、濾過現象
    3.ダイアライザーの内部濾過に及ぼす影響因子
    おわりに

    6 拡散によるET侵入の可能性
    はじめに
    1.「逆濾過」・「逆拡散」の用法について
    2.透析液用水の清浄化と逆濾過・逆拡散
    3.逆濾過
    4.正拡散と逆拡散
    5.逆濾過と逆拡散が同時に起きる場合
    6.結論
    提言:究極の水処理技術:工業操作に学ぶ水処理の方法

    7 ETのダイアライザー膜透過
    はじめに
    1.対象および測定方法
    2.各HDモジュールのET透過性
    おわりに

    8 エンドトキシン(ET)フィルター装着の実際
    はじめに
    1.ETフィルターの種類
    2.ETフィルター装着の実際
    3.ETフィルター管理の実際
    4.一次および最終フィルター装着の実際
    5.透析液水質管理基準
    6.九州HDF検討会登録施設の現状
    7.今後の方向性と問題点

    9 エンドトキシン実側例
    はじめに
    1.水道水の一次汚染
    2.一次汚染の逆浸透による除去
    3.ROシステムの最近の進歩
    4.二次汚染発生を予防するライン管理
    5.二次汚染発生の現状
    おわりに
    提言:究極の水処理技術/透析医療における透析液清浄化の位置付け

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