矯正を臨床に生かす
商品紹介
1998年に、『包括的歯科治療へのアプローチ』という本を出版して4年になる。この本は好評を得て、翌年にはファン・ヒョンシック先生により韓国語に翻訳された。私なりの臨床の集大成として書かせていただいた。しかしながら、読者からは「話はわかるが、自分には難しくてできない」、「もう少し詳しく知りたい」、「もっと初歩的なところから説明して欲しい」などの声が寄せられた。そこでこの本では、これから臨床で矯正治療を取り入れてみたいと考えている先生や、現在取り組んでおられる先生に役立つようにと、簡単なことから順を追って書いた。臨床に必要な実技のアイディアも加えたので、自分のレベルに合わせて臨床で応用してほしい。（「はじめに」より）
目次
- 矯正を臨床に生かす
―目 次―
I 根分岐部病変対応バリエーション（簡単なMTMを習得するために）
1．モジュールを使った遠心根の遠心移動
2．遠心部に支点を設けたD根の遠心移動
3．限られたスペースで2根を開く
4．分岐部での穿孔―穿孔部を歯肉縁上にする
5．分岐部での穿孔―前後の歯列を考慮に入れて
6．応用症例 一見難しそうな症例だが簡単な矯正治療の組み合わせで解決―歯周補綴まで
今までのMTMを実際の症例のなかで応用してみる
II エクストルージョン
1．歯周ポケットを浅くするエクストルージョン
2．埋状智歯のエクストルージョン
3．エクストルージョンと再植をエンドに利用する―根尖病巣を治す。逆根充に利用する
4．エクストルージョンを利用した歯肉のレベリングと穿孔歯の処置
5．エクストルージョンで注意しなければならない付着歯肉
III 下顎前歯の叢生―一般的な解決方法と臨床での工夫
1．拡大による叢生の改善（参考症例）
2．ディスキング
3．1歯抜歯（スリーインサイザー）
4．隣接面の充填でスペースを調整する
5．下顎前歯部のフレアアウト
IV 大臼歯のアップライト
1．テンポラリーに組み込んだアップライトスプリング
2．プラケットとコイルスプリングを使ったアップライト
3．エクストルージョンを利用したアップライト
4．ワイヤーベンディングにより回転させたアップライト
V 上顎大臼歯の近心移動と上顎洞の関係
1．上顎智歯の近心移動（上顎洞との関係
2．上顎大臼歯の近心移動―1
3．上顎大臼歯の近心移動―2
4．先天性欠損歯を伴う下顎前突―補綴物で歯幅の微調整を行なう
VI 義歯を利用した矯正治療
VII 矯正を臨床で生かす会会員による症例報告とその検討
1．バイトプレートを利用したクロスバイトの改善
2．上下顎叢生を補綴によるスペースの調整とスリーインサイザーで改善した症例
3．8の近心移動（アンカレッジロスに苦しんだ症例）
4．下顎第一小臼歯の2根または2根管の問題をエクストルージョンを利用した再植で対応した症例
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