本書は、今日における抗菌化学療法のあり方の指針を示したものであり、ここに発刊の大きな意義が見出せよう。編集の端緒は厚生労働省の国民医療政策の報告としてまとめられたものであるが、さきに述べた微生物の変遷という意味から、今日の時点でベストと思われる対処法にまで改訂して頂き、両学会が世に出すものである。執筆はそれぞれ斯界を代表する方にお願いし、更に学会発刊ということから読者に査読をお願いした。もちろん個々の内容については著者の学識や経験が生み出す著者固有の考え方をも含んでいるが、全体としては標準化を目標に編集さ