パーキンソン病や本態性・症候性振戦など、不随意運動の治療に用いられる定位脳手術は年間の脳神経外科領域における手術数の約1割を占めている。近年、同手術件数の厚生労働省への報告が義務づけられ、また、癌性疼痛など慢性難治性疼痛の治療にも用いられるようになってきたことなどから、今後、手術への関心が高まるのは必至である。本書は、「脳神経外科」誌31巻12号〜32巻10号掲載の連載「定位脳手術入門」に、脳腫瘍、難治性疼痛に関連した項目を新設、DVD付録を加え、手術手技だけでなく臨床経過をビジュアルに提示する。