第十六改正日本薬局方で剤形の分類や定義が以前とは大きく変わり,第2版ではこれに対応して内容を更新した.また薬物送達システム(DDS)の実際に関する章では新しい知見を加え,さらに本全体を見直して改訂を行った.製剤学は近年飛躍的展開を遂げつつあり,特にDDS技術の進歩には目を見張るものがある.試験管内あるいは実験動物で薬効のある化合物をヒトの治療薬として使用可能にするためには,高機能の製剤化が必要不可欠な技術である.この観点から,薬学を学ぶ者にとって製剤化はきわめて重要な講義であり,本書の各SBO(到達目標)を確実に身につけることが求められている.