No.13では機能温存の手術を取り上げている。経験豊富な術者による“手術のコツと注意点”を中心に,豊富なイラストでわかりやすく解説しており,手術手技の向上に役立つ1冊である。本書は「機能温存」というキーワードをもとに,様々な角度から妊孕性温存のためにどのような手術を行うべきかを述べている。「子宮機能温存」は,患者のQOLの向上が意識される昨今の産婦人科医療において非常に重要なテーマであり,いかに子宮を摘出せずに,かつ妊娠できる可能性を残して治療を行うかということに特化した本書は,経験を積んだ医師にとっても,非常に有用な書籍となっている。