2020年、新型コロナウイルス感染拡大による移動の制限や物資の不足などが起こり、社会情勢は急激に変化していった。このような時代のなかで今後、どのような介護事業者が生き残っていくのだろうか。職員不足や利用者の減少などにより、廃業に追い込まれる介護事業者もあったが、以前と変わらず営業を続けている事業者も多く存在した。その違いは何なのか。探っていくと、そうした事業者には、豊かな発想力や決断力、実行力など、経営に必要な要素を数多く持ち合わせているようだ。
本白書では、これからの介護経営を展望するために介護保険制度開始から20年を経た業界の歩みを俯瞰しその流れを捉え、有識者の見解や未来へ向け新たな挑戦を始めた経営者の取り組みからコロナ時代に生き残る介護事業者が備えるべき要素を模索し、経営のヒントを提示していく。