ゼロから始める運転免許に関連する診療

出版社: 中外医学社
著者:
発行日: 2023-05-25
分野: 医学一般  >  医学一般
ISBN: 9784498328983
電子書籍版: 2023-05-25 (1版1刷)
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商品紹介

高齢者の運転免許に関連した診断書の作成に必要な知識がすべて詰まった一冊!
高齢者の運転免許更新において認知症の有無を判断する際,診断を行う医師の役割は非常に重要なものとなる.本書ではわが国における運転免許の実態から改正道路交通法,運転免許に関する誤った診断書を作成してしまう原因と整合性のある診断書作成のポイントなど,運転免許に関わる診療における必要な知識について,愛知県の臨時適性検査を担う著者が事例を交え実践的かつ分かりやすく解説した.

目次

  • CHAPTER 1 わが国の交通事故と高齢者の自動車運転の実態
      わが国における運転免許保有者数
      わが国における交通事故死者数の推移
      高齢運転者による死亡事故件数の推移
      高速道路における逆走の実態
      運転免許証の自主返納と運転経歴証明書
      2021年(令和3年)における認知機能検査の実態
      服薬と自動車運転

    CHAPTER 2 知っておきたい改正道路交通法の知識
      運転免許の拒否,取消しとなる一定の病気など
      医師による任意通報制度
      2017年3月改正の道路交通法の概略
      2022年5月施行の改正道路交通法の変更点
      認知機能検査の採点基準と方法
      安全運転管理者制度と酒気帯び運転
      警察庁による診断書の雛形と愛知県独自の診断書

    CHAPTER 3 運転免許に関連する診療の実態(自験例での検討)
      当院認知症疾患医療センターにおける診断の実態
      2022年5月改正道路交通法施行後における診療の実態(自験例での検討)
      家族からの病歴は診断に役立つか
      当院認知症疾患医療センターにおける神経心理検査の実態
      認知症疾患医療センターにおける臨時適性検査の実態
      警察活動によって臨時適性検査の対象となった患者の実態
     [事例1]82歳,女性,市内で迷子になり警察に保護された事例
     [事例2]71歳,男性,内科開業医,アルコール多飲歴があり頻回に交通事故を起こしている事例
     [事例3]81歳,女性,前医の診断と異なり軽度認知障害と診断した事例

    CHAPTER 4 臨時適性検査(疑義事例)からみた事例検討
     [事例4]86歳,男性,交通違反(横断歩行妨害)で受検した臨時認知機能検査が40点であった事例
     [事例5]77歳,男性,認知機能検査が5点であったが認知症ではないと診断されていた事例
     [事例6]74歳,男性,アルツハイマー型認知症と診断されたがFAST 1,
          日常生活自立度が自立と判定されている事例
     [事例7]68歳,男性,アルツハイマー型認知症を前頭側頭型認知症と誤診されていた事例
     [事例8]77歳,男性,1カ月の間で病名の異なる2通の診断書が提出された事例
     [事例9]86歳,男性,的外れの内容が診断書に記載されている事例

    CHAPTER 5 かかりつけ医・非専門医が作成した診断書の検討
     [事例10]85歳,男性,中等度アルツハイマー型認知症が認知症ではないとされていた事例
     [事例11]80歳,女性,認知症ではないと診断されていた軽度認知障害の事例
     [事例12]86歳,男性,難聴があり,すでに抗認知症薬を服薬している事例
     [事例13]79歳,男性,診断根拠の記載なく血管性認知症と診断されていた事例

    CHAPTER 6 整合性のある診断書作成のポイントと注意点
      診断書における病名について
      問診の重要性
      神経心理検査の解釈について
      脳画像検査は必須の検査か
      整合性のある診断書作成の要件

    CHAPTER 7 運転免許に関連する診療での医師の法的責任
      医師の責任に対する法律の基準
      医師が法的責任を負わされる可能性のある事案
      公安委員会の法的責任
      自動車事故における法的責任と責任能力
      家族の責任
      自動車運転における責任保険

    CHAPTER 8 患者に自動車の運転をやめさせる方法
      なぜ運転を継続したいのかの理由を見極める
     [事例14]96歳,男性,周囲からの説得を受け入れず運転を継続している事例
      運転をやめさせる通常の方法
      どうしても運転をやめないときの医師の対応

    CHAPTER 9 運転免許に関連する診療の問題点と課題
      かかりつけ医・非専門医が診療に携わることができるのか
      認知機能検査で「認知症のおそれがあり」の根拠は正当なのか
      警察庁が規定する認知症判断の根拠の不適切さ
      医師の診断書提出によって認知機能検査が免除される仕組みに問題はないのか
      2022年5月改正の認知機能検査に問題はないのか
      診断書作成のための医師の診断能力

この書籍の参考文献

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本参考文献は電子書籍掲載内容を元にしております。

CHAPTER 1 わが国の交通事故と高齢者の自動車運転の実態

P.15 掲載の参考文献
1) 日本てんかん学会. 抗てんかん薬の薬剤情報添付文書における自動車の運転等に関する記載についての見解. 2014年10月2日. https://jes-jp.org/jes/images/jes-image/tenpubunsyo20141002.pdf (2022年12月21日閲覧)
2) 日本てんかん学会. 抗てんかん薬の添付文書における自動車運転禁止に関する記載について. 2018年7月17日. https://jes-jp.org/jes/images/jes-image/Eplipsy_tenpu201807.pdf (2022年12月21日閲覧)
3) 日本精神神経学会. 患者の自動車運転に関する精神科医のためのガイドライン. 2014年6月25日. https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/20140625_guldeline.pdf (2022年12月21日閲覧)

CHAPTER 2 知っておきたい改正道路交通法の知識

P.31 掲載の参考文献
1) 一定の病気等に係る運転免許関係事務に関する運用上の留意事項について. 別添 一定の病気に係る免許の可否等の運用基準. 例規甲 (免講) 第46号. 令和3年2月12日.
2) 道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令などの施行に伴う安全運転管理者の業務の拡充について (通達). 警察庁丁交企発第412号, 丁交指発第116号. 令和3年11月10日.

CHAPTER 5 かかりつけ医・非専門医が作成した診断書の検討

P.94 掲載の参考文献

CHAPTER 6 整合性のある診断書作成のポイントと注意点

P.104 掲載の参考文献
1) 日本医師会. かかりつけ医向け 認知症高齢者の運転免許更新に関する診断書作成の手引き~改定版~. 令和4年4月. https://www.med.or.jp/doctor/sien/s_sien/004984.html (2023年1月11日閲覧)

CHAPTER 7 運転免許に関連する診療での医師の法的責任

P.116 掲載の参考文献
1) 大島眞一. Q&A 医療訴訟. 判例タイムズ社 ; 2015. p.24.
2) 山崎勇人. 第3編 第4章 主治医等の責任. 古笛恵子 編著. 判例にみる高齢者の交通事故 高齢被害者の損害と高齢加害者の責任. 日本加除出版. 2020. p.388-92.
3) 植草桂子. 第3編 第1章 責任能力. 古笛恵子 編著. 判例にみる高齢者の交通事故 高齢被害者の損害と高齢加害者の責任. 日本加除出版. 2020. p.326-46.
4) 赤塚順一郎. 第3編 第3章 家族の責任. 古笛恵子 編著. 判例にみる高齢者の交通事故 高齢被害者の損害と高齢加害者の責任. 日本加除出版. 2020. p.355-70.
5) 波多江範幸. 第3編 第5章 高齢者事故における保険. 古笛恵子 編著. 判例にみる高齢者の交通事故 高齢被害者の損害と高齢加害者の責任. 日本加除出版. 2020. p.393-405.

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