透析療法のリスクマネジメント
商品紹介
本書は透析治療の安全性を追求して，リスクを防止しするために必要な知識，事故が発生した場合に適切に対処出来る知識を具体的に分かり易く提供することを目的としたものである．リスクマネジメントの基本的知識を解説したあと，透析療法の事故でみられる諸症状の原因と対策，各種手技や透析機器に起因する事故の原因，発生する異常状態の判断と予防及び対応を示し，更に各種感染症の原因・予防・治療，諸災害時の対応などを具体的に述べている．安全な透析療法を実践するために関係者必須のハンドブックである．
目次
- 透析療法のリスクマネジメント
― 目次 ―
■1．リスクマネジメントの基礎
1．リスクマネジメント（危機管理）とは
2．リスクマネジメントのプロセス
3．医療事故とその原因
4．医療施設における事故防止体制
5．マニュアルの作成
6．医療事故・医療過誤と医療訴訟
7．災害による被害と医療
8．ヒューマンコミュニケーション
■2．透析医療事故（トラブル）により出現する主な症状と徴候
A．血液透析
1．発熱
2．浮腫
3．脱水症
4．不均衡症候群
5．初回透析症候群
6．頭痛
7．意識障害
8．痙攣
9．めまい
10．脳血管障害
11．尿毒症性ニューロパチー
12．こむらがえり
13．胸痛
14．呼吸困難
15．心不全
16．不整脈
17．心膜炎
18．高血圧
19．低血圧，ショック
20．腹痛
21．悪心，嘔吐
22．消化管出血
23．血糖値の異常
24．電解質，酸塩基平衡の異常
B．CAPD（持続携行式腹膜透析）
1．腹痛
2．悪心，嘔吐
3．体重変動
4．排液の性状異常
■3．血液透析時の医療事故（トラブル）と対策
A．手技上のミス
1．問診上のミス
2．バイタルサインに関するミス
3．回路組み立て時のミス
4．ブラッドアクセス関連トラブル
5．空気誤入
6．透析液の異常
7．血液漏出
8．血液回路・ダイアライザー内の凝血
9．除水の異常
10．感染事故
11．接続部の離脱
12．返血時のトラブル
13．洗浄・消毒ミス
14．廃棄物の管理ミス
15．転倒・ベッドからの落下
16．誤嚥事故と食事介助
17．中心静脈アクセスカテーテル関連トラブル
B．医学的ミス
1．高齢透析患者の事故（トラブル）
2．合併症などの診断ミス
3．透析方法の設定上のミス
4．薬物療法（注射，経口）上のミス
5．食事療法上のミス
6．検査上のトラブル
7．周術期のトラブル
C．事故防止のためのマニュアル作成
D．事故防止のためのスタッフ教育
E．在宅血液透析患者の事故（トラブル）と患者教育
■4．CAPD時の医療事故（トラブル）と対策
A．医療事故（トラブル）の種類
1．透析液リーク
2．注排液不良
3．血性排液
4．排液の混濁，腹膜炎
5．硬化性被嚢性腹膜炎（SEP）／被嚢性腹膜硬化症（EPS）
6．胸腔内への透析液の漏出
7．カテーテル逸脱
8．カテーテル切断
■5．透析機器に起因する事故（トラブル）と対策
A．透析液供給装置
B．患者監視装置
C．コンピューター中央管理システム
D．周辺機器
1．抗凝固薬注入ポンプ
2．血液ポンプ
3．置換液注入ポンプ
E．透析液希釈水製造装置（水処理装置）
F．APD装置
■6．透析施設の設備などの管理に起因する事故（トラブル）と対策
■7．感染症コントロール
A．感染症対策の基本
1．透析治療時の一般的な感染予防
2．検査と診断
3．消毒と滅菌
4．院内感染対策
B．各感染症の予防と対策
1．結核症
2．メチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA）感染症
3．ウイルス肝炎（B型，C型）
4．HIV感染症
5．ブラッドアクセスおよび留置カテーテル感染
6．褥瘡感染
7．手術創感染
ほか全8項目
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