ライフスタイル療法第2版生活習慣改善のための行動療法
目次
- ライフスタイル療法第2版生活習慣改善のための行動療法
―目次―
1章 ライフスタイル療法を始める前に
1-1セルフケアを促す治療・指導のために
●ライフスタイルが健康のキーワード
●行動変容アプローチの基本姿勢
●自分のライフスタイルを変えてみることが,もっとも近道
●クライアントの中で生じる連鎖
1-2ライフスタイルを変える行動療法
●行動療法は科学的な心理療法である
●行動療法はどこででも誰にでも役にたつ
●現実的・具体的な問題解決法なので実行しやすくわかりやすい
●治療の構造が明確なのでマニュアル化しやすい
●実践することで理解が進むまずできるところから取りかかる
●理論の学習は基礎的なものを
1-3クライアントとの間に良い関係を築く
●治療者はクライアントにとって重要な刺激(社会的強化子)である
●初対面の第一印象が勝負になる
●自分の体調や気分を良い状態に整える
●思い込みを捨てて,クライアントのありのままを受け止める(理解)
●常に正直に,誠実に行動をする―ささいなことが大切,クライアントも試している―
●治療(指導)者―患者の関係を保つ(適度な距離をもち続ける)
1-4習慣変容アプローチの4つのステップ
●問題行動を具体的に記述する
●行動と状況や環境(刺激)との関係を分析する(行動のアセスメント)
●行動技法を選んでクライアントに実行させる(技法の選択と適用)
●結果を確認しながら続ける
1-5行動を変えるための方法
●行動はその結果に大きく影響される原則にもとづく(オペラント強化)
●行動しやすいように環境を整える(刺激統制法)
●手本を示して練習をさせる(モデリング)
●新しい行動を少しずつ形づくる(行動形成)
1-6よく用いられる行動技法
●目標設定
●セルフモニタリング
●反応妨害法/習慣拮抗法
●社会技術訓練
●認知再構成法
●再発防止訓練
●社会的サポート
●ストレス対処法
2章 セルフケアを促すカウンセリング
2-1 初回面接で行うこと
●面接までに準備すること
●クライアントのニーズをつかむ質問の手順
●実行を促すテクニック(目標の決め方と動機づけ)
●記録の残し方
●初回面接のチェックポイント
2-2 2回目以降の面接で行うこと
●クライアントの素朴な感想を優先する
●課題(宿題)を実行したかどうかをチェック
●わずかな進歩を具体的に取り上げる
●しなかったときは「できなかった」とみなす
●回を重ねてはじめてわかることもある
実践例 減量のための面接
Case 外食,飲酒の機会が多く,総コレステロール値が高い女性
3章 ライフスタイルへのアプローチ
3-1 食行動の改善
●食べることは「生きること」
●食事の制限はストレスになる
●食事への関心は高く改善意欲もある
●食の評価は食べ方と食べる内容で行う
●必要分をきちんと食べることが基本
●上手な食品選択が指導に不可欠
●食べ方を改善しやすくする具体的な方法
●食事の変化は焦らず段階的に
3-2 休養とストレス対処
●休養とストレス対処は「こころの健康」のエッセンス
●休養は睡眠と生活リズム,そして上手なリラックスで
●こころと身体の関係は密接
●ストレスは20歳代女性,30歳代男性が感じやすい
●行動療法はストレス対処法でもある
●ストレス対処は,教育と訓練(練習)で上達させられる
●職場・家庭環境と生活習慣がストレスに大きく影響する
3-3 飲酒のコントロール
●飲酒の適量は日本酒一合
●未成年者の飲酒予防には親への啓発が重要
●妊娠中の飲酒はとくに警告が必要
●飲酒による心理的な利点を多くあげる人は依存になりやすい?
●簡単なスクリーニングと短期の介入で教育効果があがる
●節酒をしたい人にはセルフコントロールの方法を
●飲酒のコントロールもタバコや食事と同じ
3-4 禁煙支援
●行動療法にもとづいた禁煙法が主流
●禁煙すると健康が戻る
●喫煙習慣の本質はニコチン依存症
●喫煙の行動論
●喫煙行動の評価方法
●禁煙のためのおもな行動技法
●ニコチン代替療法は離脱症状対策
●再開しやすい状況を予測して続けさせるための工夫を
3-5 身体活動の促進
●運動を続けさせるには行動療法が効果的
●運動は体にも心にも良い影響がある
●身体活動量の評価法には一長一短がある
●身体活動を促進するための具体的な方法
●ひとりひとりにマッチした指導を
●長期の維持をめざしたサポートと課題
実践例1 企業における選択メニュー方式の
生活習慣改善プログラム―セルフコントロール(評価/目標設定/モニタリング)による通信指導
Case 1 休肝日を増やして5万円貯金した例(飲酒コース)
Case 2 リラックスタイムを増やして肩こりがとれた例(休養コース)
実践例2 禁煙専門外来における禁煙後の体重コントロール
Case 1 禁煙後,運動量を増やして,体重コントロールに成功した例
Case 2 「楽しみながら改善」をモットーに体重コントロールに成功した例
実践例3 会員制クラブにおける中高齢者のシェイプアッププログラム
Case 1 脳梗塞のリハビリを目的とした例
Case 2 医師から減量を勧められてはじめて運動に挑戦
Case 3 膝痛のため医師から脚力強化の運動を勧められた高齢の女性の例