自殺をケアするということ

出版社: ミネルヴァ書房
著者:
発行日: 2015-06-10
分野: 医療技術  >  介護/福祉
ISBN: 9784623072958
書籍・雑誌
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2,750 円(税込)

商品紹介

近年日本では、世界の中でも自殺率の高い状態が定着しつつあり社会問題となっている。そのような時代の中にあって、自殺問題とどのように向き合っていけばよいのか。本書では、遺族や自殺予防の臨床現場で働く専門職、スピリチュアリティといった様々な視点から、自殺問題を取り巻く「弱さ」に目を向ける。それぞれが抱く「弱さ」をみつめ、自殺予防も含めた「ケア」について、各分野の研究者がそれぞれの立場から迫る、画期的な一冊。

目次

  • 自殺をケアするということ

    ―目次―

    第I部 自死遺族当事者と「弱さ」へのまなざし
     第1章 父を自殺で亡くして
        ―「普通の家庭」を手放し、「弱さ」を受け入れるまで
      1 父の物語
      2 私の物語
      3 「弱さ」を受け入れる
     第2章 グリーフを抱えて生きる
         ―「弱さ」を出せる「強さ」
      1 母の死
      2 私のグリーフ
      3 グリーフから希望を紡ぐ

    第II部 自死遺族が抱える「弱さ」へのまなざし
     第3章 多重喪失体験からみた「強さ」と「弱さ」
      1 臨床心理学からみた「弱さ」
      2 事例:Aさん―元に戻らない傷を抱えて
      3 事例:Bさん―揺り戻される死別体験と
               「こたえ」なき喪失の物語
      4 事例:Cさん―多重喪失による悲嘆の複雑化
      5 遺族が抱える「強さ」とわれわれが抱える「弱さ」
     第4章 自死遺族にふりかかる困難と支援上の留意点
      1 自殺という言葉を自死に置き換える動きへの
        建設的反論の試み
      2 自死遺族支援施策を実施する際に活用可能な近年の文献
      3 自死遺族にふりかかる困難とは

    第III部 自殺に向き合う援助者と「弱さ」へのまなざし
     第5章 自殺に向き合うソーシャルワーク
      1 勤労者の自殺予防介入―B氏の事例を通して
      2 勤労者のメンタルヘルスへの意識―B氏の語りを通して
      3 対人援助職としての消耗と痛み―私の物語
      4 対人援助職の自殺
     第6章 援助者が自殺で患者を喪うということ
      1 患者の自殺が援助者に及ぼす影響
      2 患者の自殺・自殺企図に遭遇した援助者が体験したこと
      3 患者を自殺で喪った援助者のグリーフ
      4 患者を自殺で喪った援助者のケア
     第7章 自殺予防におけるソーシャルワークの視点
      1 実態調査からみえてきたもの
      2 本人にとってのつながり
      3 援助者のつながり

    第IV部 社会における「弱さ」へのまなざし
     第8章 大学生の自殺にみる「弱さ」と「強さ」
      1 わが国における自殺問題の展開
      2 見えにくい大学生の自殺問題
      3 調査からみる大学生の「弱さ」と「強さ」
      4 大学生に向けた自殺予防
     第9章 「アルコールとうつ・自殺 死のトライアングル」
         にみる「語り」
      1 自殺とアルコール問題
      2「死のトライアングル」の背景
      3「死のトライアングル」からの脱却
      4 私たち家族と「物語」

    第IV部 スピリチュアリティと「弱さ」へのまなざし
     第10章 スピリチュアルペインと創造的弱さ
      1 生きる意味を求めて
      2 スピリチュアルペインとは何か
      3 スピリチュアルペインとその変容
     第11章 キリスト教にみる自殺予防対策の可能性
      1 キリスト教における「生命」および「死」の概念
      2 キリスト教と自殺
      3 聖書に表れている自殺者とその類型
      4 キリスト教の教えから得られる自殺予防対策

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